2011/06/24

四条通の夕刻点景

 一瞬の風景です。雨が降り続き、急に雨が止んだ後、雲間が少なくなり、それが徐々に空の面積を広げていく夕刻に近づく時間。淡い赤紫の夕焼けが、すーっと色を変えつつ、周りの街灯や車の明かりが、沈みかかっている空の色を逆に浮き上がらせています。

 空気の澄んだ夕刻のほんの少しの時間です。わたしは、この一瞬の張りつめたような、それでいて色が徐々に変わっていく、空間も徐々にその色になじむように変わっていく様が好きです。朝の変化も美しいのですが、夕刻の沈みゆく時間の色の変化は、とても美しく感じるのです。

 空間に見られる様々な色の変化は、風景の時間の変化に華を添えるものではないかと思います。それだけに、一瞬の変化の大切さが有るような気がしてなりません。

夕方の点景