2012/11/24

赤穂の田淵邸庭園見学


 兵庫県赤穂市に意趣を凝らし、数寄屋好みに凝縮した庭園があります。田淵邸庭園がその庭です。初めて入れてもらい、庭園内部を見学させて頂きました。非常に意趣のある風情と、数寄屋好みの茶室、露地の空間は非常に美しいものでした。庭の意匠が、あまりにも多くあり圧倒されました。

 地方都市ではるのですが、これだけの庭を持っているのは、当時作庭した際のすごさがしのばれます。この庭は、年に何度か公開されているのですが、今回は特別に見学させていただきました。非常にゆっくりと庭を見れて、細部まで観察させてもらい、よい勉強をすることができました。
 

露地の空間です

2012/11/20

ルミナリエの昼間の光と準備作業


 神戸の東遊園地では、現在、ルミナリエの準備作業が進められています。電燈光のまだ点灯されていない支柱だけの光景は、朝や夕方の太陽の光が差し込むと荘厳な感じで、支柱だけなのに美しくさえあります。電燈の球の青や緑、赤の色が太陽の光に透けて、その透き通るような色合いを見せてくれますので、それだけでも美しい光景なのです。

 また、支柱を支える蜘蛛の巣のように張り巡らされる針金のデザインも光に反射して美しいものです。旧外国人居留地のルミナリエ作業光景は、神戸の冬の訪れをとても感じさせてくれます。

差し込む光が綺麗です

2012/11/11

櫻宮神社の御火焚祭


 家の近くに櫻宮神社というお社が有ります。今日は、御火焚の日でした。よく行くお饅頭屋さんの女将さんに聞くと「おほたきさん」と言っています。心身の穢れを拭う神事との事です。今日は終日、雨ではあったのですが、このお社の境内では、木をしっかりと組んで、御火焚をされていました。

 私は、この神事を京都へ来て、今日始めて目にしました。御火焚さんがあることは知っていたのですが、見る機会が無かったのです。京都に住むと季節ごとに色々な行事を目にすることが有ります。この御火焚さんもその一つです。

 この櫻宮神社は、決して大きな神社ではありませんが、小さい神社ながら春になると綺麗に咲くサクラの木があるので、前から知っていました。町家の中に埋もれているような神社なのですが、今日の御火焚さんは雨ではあっても、賑やかな境内になっていました。地元の人にとても大事にされている神社なのだと痛感しました。町並みを形作るのは決して外見だけではなく、その中身も大切なものです。この御火焚さんの神事が、この町内にとってずっと続いていることが、町の空間を作り出す力なのでしょうね。

 ぜんざいの接待も受けて、少しはだ寒い今日の気温ではあったのですが、お腹の中はあったかい感じで足取りも軽くなって、家に戻りました。

御火焚さん

2012/11/10

太陽の塔


 調査で大阪万博公園へ定期的に訪れています。調査日で天気のいい日は、気持ちがいいものです。入口を入ると目にする太陽の塔。いつも見る岡本太郎の太陽の塔は、この公園の顔で、存在感と迫力が有ります。こんな大きな造形物が残っていることに、いつもながら感心してしまいます。

 私は、大阪万博の世代ではありませんが、公園内の当時のパビリオン等を紹介する場を見ると、すごいなと常々思います。この展示物を見ると、この大阪万博の時から日本のデザインが大きく変化を持ったような気がするのです。大きなうねりのようなもの。1970年から日本が大きく変わったのだなと思いました。それを今に伝えるための万博記念公園は、大阪だけではなく、日本の大きな生きた遺産です。

太陽の塔の顔

2012/11/06

都市の社寺林内の樹木調査


 京都市内には数多くの寺院があり、その中でも社寺林の存在は、都市生態系にとって重要な要素です。都市にとっての緑のパッチを提供している重要な空間なのです。現在、ゼミ生がその調査に取り組んでいます。私も興味がとてもあり、ゼミ生の調査指導という事もあって、一緒に調査に行っています。入るには外から森が詳細に見られる神社もありますが、大きな神社の場合、外からでは見られません。そこで、各神社の宮司さんへお願いして神社の森に入る許可を頂いて、森の中での調査をさせて頂けました。


 昨日は、船岡山にある建勲神社の調査をさせていただき、今日は京都御苑に東側に隣接する梨木神社の中をみさせて頂けました。
 
 
建勲神社での調査
梨木神社での調査
 
 
 私は、都市内でも余り手の加えられていない、もしくは、自然のままの樹林の空間が、社寺林では若干残っているものと、勝手に思っていました。しかし、思った以上に手入れがされており、自分の幻想だったと思いました。しかし、そういった人手の入った空間は、逆に見られている樹木の緑と、疎林になっていることで、射す日の光が明るいことから、都市に生息する鳥類たちにとって、貴重な生態系の場を提供しているのは間違いありません。






2012/11/03

秋桜


 いわゆるコスモスです。京都府立植物園には、このコスモスが今、ちょうど見頃です。手入れもとても行き届いているので見応えがあります。コスモスは幾つかの種に分かれていますが、良く見る種は、オオハルシャギク(Cosmos bipinnatus)といわれるものです。原産は、メキシコだと言われています。メキシコから欧州へ、そして日本へきて「秋桜」と綺麗な名前を付けられるところなどは、日本らしいような気もします。

 京都府立植物園では、西洋庭園の一角にこのコスモスを植えています。雰囲気がこの空間によく合います。


今が見ごろです

2012/11/01

ジュウガツザクラ


 京都府立植物園へ、講義のための植物写真を撮影に行きました。この花の名前はジュウガツザクラ、十月桜(Cerasus subhirtella)といいます。エドヒガンとコヒガンの雑種ともいわれているサクラですが、この時期に咲くサクラとして春の満開のサクラと比べても味わいがある花です。晩秋の青い空に映えて、凛とした花びらの感じは、とても美しく感じます。

桜色が空に映えます。