作者は、依頼者より制作の依頼を受け、具象作品を制作していったのでしょうか。その作者は、どういった気持ちで制作をしていくのでしょうか。ただ無心で作るとしても、その作者の育った環境、周りの環境、食べて来たもの、祈ってきたもの、年齢や性別など…、色々な要素がその作品に現れているのだろうと思います。その色々な物の中で、何が最も影響を受けさせるのでしょう。毎日食べる食べ物かもしれませんし、毎日お祈りする色々な宗教の神様かもしれません。毎日何気なく見ているものかもしれません。気候や国も関係があるでしょうね。
そう考えていくと、この獅子の表情を制作した人は、どんな人だったのか・・・。見ているだけで、想像力が広がっていきます。これは、コンサートのホールで、色々な楽器をたくさん奏でると、音が織りなしていくような感じで、想像力も広がっていくような気がしていきます。
そのような無駄のように思える想像をする力が、子供の頃より、社会人としての忙しさからかもしれませんが、若干少なくなったような気もします。たくさんの興味を持っていくこと、考える時間を持つことも大切なことだと、雍和宮の獅子を見て思いました。
どっしりとした獅子 |
木陰の獅子 |