2012/01/30

ヒドリガモ


 賀茂川には、様々な鳥類が見られます。冬場になれば、中州にカモ類が採餌している光景も見られます。写真は、淡水型のカモであるヒドリガモ(Anas penelope)です。中州で無心に採餌していました。この中州はちょうど賀茂川の真ん中あたりにあるものですので、天敵に襲われにくいといったことから安心しているのでしょう。

 冬場の厳寒期ではあるのですが、彼ら彼女らの餌が植物性であるので、この賀茂川の中州の河川植生を栄養源としているようです。現在、中州の改修が行われていることから、彼ら彼女らの採餌場所も減っているようで、個体数変動がどうなるか気になるところです。

みんないっせいに食べています

2012/01/28

研究室の金魚


 私の研究室と学生ゼミ室では、金魚や川魚などを飼っています。この水槽には、金魚だけです。飼い始めたのは、昨年からですが、あっという間に大きく成長していき、人の姿を見つけるとえさを欲しがります。えさの分だけ大きくなっていっているようです。

 研究室へ打ち合わせに来る人たちも、しばし眺めている人が多いような気がします。ふわふわ動く金魚は、好ましい感じを受けてくれているのかもしれません。

三種類います

2012/01/23

千本通の大極殿跡

 京都の千本丸太町通近くに大極殿跡があります。公園の中にひっそりとあるのです。千本通は、昔の朱雀大路で、その横にこの石碑があるのです。冬だからなおさらかもしれませんが、忘れ去られているような感じを受けるような公園の中に立っています。

 公園自体も古い感じを受けます。ただし、懐かしい感じの公園です。公園を取り巻くように家々があり、かつてここに大極殿が存在していたんだとは、あまり考えられません。もうすでに別の土地になっているような感じです。

公園にあります

2012/01/21

イノシシのぬた場


 写真は、播磨の山中でのイノシシのぬた場です。最近、多く見かけるようになりました。以前は、人の生活圏の近い山の中に入ってもそんなに見られなかったのですが、多く見られるようになっています。それだけ、彼らの生息場所が近接してきているということでしょう。

 山の中に入ると色々なものが見えてきますので、楽しい空間ではあるのですが、野生動物の変化がこの10年ぐらい著しく変わってきているのは、やはり大きな問題です。生き物との共生が以前より言われていますが、そんなに生易しいものではなく、彼ら彼女らとどう付き合っていくのか、とても大きな課題だと思います。

新しいぬた場です

2012/01/20

西播磨の植生


 以前、たつの市で古墳の植生調査をしていました。古墳植生を調査した場所は、西播磨地域にあり、そこの植生は、ウバメガシやシラカシなどの常緑系や、コナラやクヌギなどの落葉系といった播磨地域の典型的な里山(里山古墳と勝手に言っています)の景観を作り出しています。下層植生は、密生し、里山古墳に人が入らなくなると遷移が進んで行っている感じを強く受けたものです。

 写真は、同じ西播磨地域にある圓教寺の社寺林です。今の時期、明るくきれいな森で、調査しやすい植生の空間ですが、この森には大きな変化が見られます。下層植生が夏のころに行ってもないのです。原因は、シカの増加です。お寺ということもあり、殺生がないことからもシカたちが増加しています。植物にとって、ますます厳しい現状が、今の播磨地区の山々です。

水が反射してきれいです

2012/01/19

圓教寺の追儺式

 姫路の圓教寺で追儺式を見させていただきました。この鬼さんには角がありません。鬼ではなく、童子の化身だそうで、神様だそうです。私が撮影したものは、フラッシュをたかずに撮影しているので残念なのですが、良くわからない写真と思います。この行事、本堂である摩尼殿を全て締め切り、外の光を入れないようにして、暗闇の中、1時間ぐらい神様が踊りを舞います。非常に幻想的な光景で、これからも見させていただきたい行事のひとつです。

 幻想的な光景であるはずなのですが・・。参拝客の中で、撮影のためのフラッシュが余りにも多く、デジタルカメラのフラッシュの彩光に目をそむけてしまいましたし、光の多さで少し気分が悪くなりました。懐中電灯を不用意に使う人もいて、せっかくの行事も興醒めしてしまうことが残念な点です。

 毎年、写真撮影でフラッシュが多くなっているそうです。文化や歴史に対する一人一人の気持ちの持ち方なのでしょうね。文化や歴史を大切に考えているのかが、見ていてよくわかる行動が、最近多いような気もします。個人と公共といった点を深く理解できれば、より良い歴史が蓄積されていくのだろうと思いますし、考えることで、自分の行動も諌めれるのではないかと思います。私も気を付けなければと、思いました。こういった行事をいつまでも続けて見させてもらえるように、見る方もよくよく見方を考え、対応する必要がありますね。

赤い童子さんです

2012/01/15

釘抜き地蔵尊と空間

 一度行きたいと思っていた釘抜き地蔵さまの石像寺へ散歩がてら行ってみました。千本通りをずんずんと北に向かって、今出川通りを超えて行くと到着します。行くまでは、いろいろなイメージがありましたが、行ってみて納得しました。境内は人の大きさに合っており、千本通りの車の喧騒も、境内の中に入ると静かな空間になっています。

 ここには、「信仰の場」といった感じが、境内のそこかしこに広がっています。多くの参拝者が入れ替わり立ちかわり参拝され、良い場所だなと思いました。また、このお寺の向かいやその周辺は、まだ京町家が多く残っており、そういったことも好ましく思えました。ただ、今の時代は、どこも同じですが、いろいろと櫛の歯が抜けたように古い木造の京町屋から現代のプレハブ系の建築物に取って変わりつつあるのが残念です。


 このお寺の南側も同じで、すでに何かしらの建築工事が始まっているようです。お寺の雰囲気を壊さない「空間の連動性」が持てる建築物だったらいいなと思いました。これからどんなデザインの建築が立つのか、できればお寺だけではなく、千本通りの空間全体が良い空間だなと思える、京都らしいデザインのものが出来上がれば、お寺の空間も生きてくるような気がします。

 空間のデザインを考えるのもランドスケープの仕事の一つです。

人の思いもデザインかもしれません

2012/01/14

京都での撒福祭

 京都ゑびす神社の祭りへ行ってきました。最終日の撒福祭に行ってきました。参拝者は、少なかったので、ゆっくりと参拝をすることができました。昨年、のこり福の時に参拝に行った際、宮川町の舞妓さんが福笹の授与をしていましたが、その時はあまりにも人が多くて驚いた記憶があります。

 関西に戻ってきて、このえべっさんのお祭りを見ると、関西らしい文化のよう気がします。

ゆっくり参拝できます

2012/01/12

今朝の京都北山キャンパス

 昨晩、北山のキャンパスから帰る時には既に雪が降っていましたので、次の日は雪一面だと思っていましたが、今朝キャンパスへ来てみると若干の雪だけでした。空は、青空が広がり、心地よい空気感がありました。

 この時期の京都北山の寒さは、さすがに厳しいですが、構内の樹木には多くの鳥たちが朝早くから鳴いて動き回っています。彼らは、府立植物園とこの大学の緑の空間をうまく利用しているようです。

雪が少し積もっていました

2012/01/11

神戸旧居留地の現代建築


 神戸の旧外国人居留地には、近代建築が多く残っており、神戸らしい雰囲気を残していますが、現代建築も多くあります。その現代建築の中でジーニアスギャラリー(デビスビル)がユニークな形状の建築です。1990年に建設されたこの建築は、表面のファサードを絵画の額縁のようにされ、そのものがギャラリーのような雰囲気を持っているような建築物です。

 この建築物が建てられたとき、近代建築が多い居留地にデザインが合っているのだろうかと思いました。しかし、建てられてから、もう20年ほど経ち、この居留地で馴染んでいるように思えます。時間がそういった空間を作り出しているのかもしれません。

街のギャラリーです

2012/01/10

京都嵐山の竹穂垣


 嵐電嵐山駅から野宮神社方面へ、両側に竹穂垣の美しい道をてくてく歩いていくと、静かな竹林の空間が続きます。この日は、人も少ない感じでした。たぶん、夕方に歩いたことと、冬の寒さ、暗くなる時間帯で、歩いている人が少なく感じたのかもしれません。京都の真冬は、特に寒さが厳しいのですが、中でも嵐山は、凛とした空気がずっと張りつめていて、まるで研ぎ澄まされた刀のようでした。

 この嵐山にある竹穂垣は、とても美しく仕上がっており、造園の職人さんの腕の良さを物語っているようで、歩く人にとっても心地よい空間と思えます。空気の凛とした空間と生垣の美しい空間。きれいだなと思います。

空気が凛tとしています

2012/01/09

雪の日の大文字山

 京都は、さすがに空気が凛とする時期になりました。賀茂川べりを歩いていても山々が白くなっていくのに否応なく気が付きます。比叡のお山や大文字山が白くなっているのが歩いていると目に入ってくるのです。

 凛とした空気と山々の美しい光景は、京都らしい感じを受けます。ただ、この光景を見ると、良く行き来していた信州の長野の光景とかにもだぶってきます。白い光景がそうさせているのかもしれません。


大文字がうっすらと見えます

2012/01/08

神戸北野の坂道


 神戸三ノ宮駅をずっと上って行くと北野の異人館街にたどり着きます。この日は、後輩の結婚式で北野に来たのですが、久しぶりの北野で、少し早めに来たことから、式場の周りを散策しました。その時に撮影した写真ですが、神戸らしい狭い道と坂と遠くからの船の汽笛を聞いて、やはりほっとしました。私は、神戸らしいところに訪れるといつも安心します。こういった事は、好きな空間や故郷の空間がある人にとって皆さん持っているものではないかと思うのです。

 明るい太陽の中での坂道はとてもすがすがしく、遠目には海が見えて、冬の寒い時期なのですが、気持ちの良い午前中でした。

神戸らしい坂道です

2012/01/07

堀川通りの稲荷社

 お狐さんの頭の上に雪が積もっています。京都での今年の初雪です。さすがに朝から冷えて、雪がずんずんと降ってきていました。朝、堀川通りの稲荷社を見てみると雪がお狐さんの頭の上と背中にちょこんとのっていました。雪にちょっとだけ怒っているようにも見えます。

おきつねさん

2012/01/06

烏丸通沿いの樹木と建築の景色


 京都の街中では新旧取り混ぜた空間が見られます。この写真の一コマは、近代建築と街路樹が被写体となっているもので、新旧の空間を撮影で表現してみました。この写真を撮影したとき、京都の冬光があまりにも美しかったので写真に収めたのです。冬の夕方の太陽の光は一瞬です。その光景は、長らく続かないのですが、その一瞬に事象の美しさが見えてきます。この世界はとても美しいものがたくさんあります。それが、もともとあった事象だけではなく、自然の環境が生み出す美しい光景もあるのです。その光景は、今後見ることができない、その時だけの美しい光景です。

 街の中を歩いていると、そういった空間に出くわすことが多く、その一瞬の美しさは、これからもしかすると見られないものかもしれません。そんな美しい空間の瞬きをゆっくり見ることは、気持ちの余裕と重なってくるものかもしれません。忙しいときに見る景色と心のゆるやかに流れるときの景色は、人の目の網膜に映る被写体が同じであっても、その映っている感覚が大きく異なってきます。その違いは、人であるからこその「いとおもしろき」ことなのかもしれませんね。

花巻のイギリス海岸を思い出します

2012/01/05

京都御所の空間と凧揚げ

 京都御所は、京都の街にとって、とても重要な場所です。緑の空間でもありますし、ゆっくりできる空間でもあるのです。私の住んでいる家から京都御所が近いので、何かを考えるときや、ゆっくりしたい時などは、よく散歩に行きます。年始のこの時も時間があったので、少し散歩に行きました。京都御所の広々とした空間に凧揚げをしていたり、散策していたりと多くの人たちがいました。

 御所で揚げていた凧を見ていると、先日まで居た上海の外灘のエリアで連凧や金魚凧を挙げていた光景を思い出させてくれます。この御所での凧揚げ光景を見て、今の街中では、広い空間が少なくなったのだなと思わざるを得ません。私の子供の時を思い出してみると、家の前の須磨の海岸でよく凧を揚げていました。

 考えてみると空に広い空間があったから、凧が揚がっているのです。しかし、今の時代では街の中での凧揚げは、貴重なのかもしれません。空間が狭くなったのだろうと思わざるを得ないのです。京都御所ではまだその空間があること。これは市民にとって共有できる財産でもあり、貴重な空の空間ですね。

空の黒い点が凧です

2012/01/04

上海の街・街の木漏れ日

 寒い季節で見かける陽だまりや木漏れ日は、とても暖かく感じます。この時期の上海の気温は、とても寒く、お日様が当たっているところを見ると何かしらほっとし、そこへつい行ってしまいます。実際、木漏れ日の場所に行っても、温度が大きく変わるわけではないので、そんなに暖かくはないのですが、視覚的な思い込みのトリックです。写真もその一コマです。

 上海の街は、緑の多い場所とそうでない場所に分かれていますが、全体的に緑の使い方やデザインが、とても上手だと感じます。公園や街路、大きめの通りなどでの街路樹や公園の樹木を、見る者へ効果的に見せてくれているのです。そういったところを歩くのは、とても楽しい時間を街が提供してくれます。


木漏れ日は暖かそうです

2012/01/03

上海の街・愉快で楽しい瓦


 この写真は、上海豫園の瓦に施された装飾瓦です。非常にユニークなデザインで、見る人の力をほぐしてくれるような感じです。豫園に訪れる多くの人は、恐らく、庭の大きさ、庭の素晴らしさに感嘆し、そちらに目が行ってしまうのではないでしょうか。それだけに素晴らしい庭が、この大都会の上海の街中で作られているからでしょう。

 この豫園には、目を凝らすともっと面白いものがたくさん見えてきます。細かな装飾の数々がそれを物語っています。細かい装飾一つ一つに色々な意味を含めながら、素晴らしいデザインが見えてくるのです。この装飾された瓦もその一つではないかと思います。

 なんとも脱力的な感じを受けます。楽し装飾瓦です。

楽しい瓦

2012/01/02

上海の街・福が降りる

上海市内にある豫園には、幾つもの吉兆を呼び込む動物たちが居ます。その一つが「蝙蝠」です。手すりの欄干の上から下に向かって彫刻されている様は、まるで福が降りてくるような吉兆の図案です。ちょっとした空間にもそういった喜びを表す綺麗なデザインです。

 今年も色々なところに福が飛び込んできたら良いですね。

隅っこからこうもり


2012/01/01

新しい年