2019/12/15

渋谷ストリーム 新しい河川沿いの空間

 時間が無くて,なかなか行けなかったのですが,今年9月に出来た「渋谷ストリーム」へ。委員会開催前の少しの時間でしたが,色々と見られて良かったと感じています。ここは,渋谷川を横にした複合空間です。
 横にある渋谷川は水の流れがほぼ無い川と思っていましたが,今では再生処理水を流していることで水量が戻ってきています。川にはセグロセキレイが飛来していましたので,セグロセキレイにとっても良い空間の出現かもしれません。以前の様に私自身が東京に在住であったら,生態調査として,まず鳥類を調査し,周辺を含めた渋谷という街全体の都市生態系の研究ができそうだなと思いました。路傍の植物や植えられている植物,そこに住む生き物と街を使う人。色々な研究が出来そうです。

渋谷川と建物
 休息する場所の使い方もなかなかよくできていました。地上のベンチではかまどベンチをつかい,防災に配慮されています。また,ビル内でのベンチや線路を模したデザインも東急東横線の記憶を残す形で空間を上手く作りたてているなと感じました。景観の変化を調べるのも面白そうです。街の変化にどういった人たちがどう思うのだろうか。渋谷にいる人達の視点を探るのも渋谷の魅力ある景観を見出せるかもしれません。

少し前の鉄道の記憶
 どんどん変化する渋谷の都市空間に,またひとつのランドマークが出来たことは,これからどうこの空間が使われていくのかが,ランドスケープを研究する者として楽しみです。

2019/12/09

初冬の里山

 旧今田町,現在は丹波篠山市の里山の風景です。やきものの里で有名な丹波,立杭焼の窯元が点在する場所です。この周辺の里山は,秋から冬にかけて,そして真冬になって葉が全て落ちた後も,綺麗な景観を形作っています。定期的に通る道なので,この里山景観を眺めますが,風景の移ろいを感じられる豊かな二次的自然の環境です。

里山光景

2019/12/06

大学構内のフウ


 気が付くと12月に入り,フウ(Liquidambar formosana)の樹が美しく彩っています。大学構内のこのフウの樹は,毎年美しく晩秋から初冬の風景を作ってくれています。

彩鮮やかです


2019/11/21

錦秋の京都

 錦秋の時期に来ました。今年は暑さが続いたので綺麗な紅葉が望めないのではと思っていましたが,場所によっては美しい紅の色を見せてくれています。今の京都は紅葉が真っ盛りになり,錦秋一色です。

お寺の秋

2019/10/28

竜山石採石場の景観

 院生の実習で国史跡「石の宝殿及び竜山石採石遺跡」へ高砂市教育委員会の方と一緒に回りました。ここの史跡,私が大手前大学勤務時代から関わってきた史跡ですが,変化し続ける景観です。それは竜山石の採石が今でも行われていることが大きいのですが,それ以外にも植物の伸長などもあり,徐々に変わっています。史跡の本質的価値の部分である石の宝殿は変化しませんが,それでも植物や風雪によって少しずつ変わっていく様は,景観として重要な要素だと思っています。山陽新幹線車窓からでも眺められるこの採石場ですが,様々な角度から見られるこの風景,景観が大変面白い場所で,日本でも珍しく思える景観の一つではないでしょうか。
 高砂市の市民の皆さんにとっても,国史跡になったと言う事も有りますが,そもそも象徴的な景観の一つだとおもいます。これからどう整備を進めるのかが課題ではあるのですが,多くの皆さんに見てもらいたい景観です。

※この国史跡「石の宝殿及び竜山石採石遺跡」は立ち入り禁止の場所が多くありますし,私有地の場所が沢山ありますので,指定された場所以外に侵入は出来ません。見学の際は諸規則を必ずお守りください。

石切り場の景観


2019/09/23

朝の鳥

 仕事へ行くため,早朝始発のバスをバス停で待っていました。騒がしい声がする方をみるとエナガが電線に並んでいます。普段は樹にいる姿ばかり見るので,この風景は新鮮でした。朝が明け始めた時間の5時過ぎ,エナガがきれいに電線に並んでいる光景を私は初めて見ました。暫く見ているとそんなに動きは有りません。普段活動家のエナガたちも早朝だと思ったより活動がゆっくりしているようです。
 舟岡山公園から何羽も飛んできて,皆電線に一休みしています。総個体数は20を超えていたでしょうか。それほど多くのエナガがある程度の均一感覚で並んでいる様子を見て思い出しました。三条から四条の間の鴨川の河川敷に並んで座る人たちとよく似ているなと。朝のエナガたちも何となく,それぞれが離れている方がいいのかもしれません。人の行動範囲と似ている感じがして面白く感じました。エナガたちはその後,大徳寺,今宮神社方面へ三々五々と飛んで行きました。
並んでいます


2019/09/12

京都の街路樹剪定

 京都市内では総じて街路樹景観がきれいです。これは,街路樹への剪定がそういった景観を形作ってくれています。はんなり剪定,いわゆる二段階剪定(透かし剪定)です。大学での講義や演習でも学生に伝えているのですが,京都の造園の技術がそうさせているのだと感じます。一部がきれいな街路空間の市町村も全国にはたくさんあります。例えば,東京丸の内や神戸居留地,福岡天神の街路樹景観など美しい街路樹の景観が魅力的です。ただそれは一街路空間の美しさが際立ったものです。
 京都市内でも御池通や堀川通など街路の美しさを華としての街路樹が多く見られますが,京都の魅力さは全体的な街路樹の美しさです。写真は洛北での,はんなり剪定をしたトウカエデの街路樹です。こういった市中心部の街路樹の二段階剪定の取り組みは,街全体の景観の美しさへも寄与しています。もちろん負の面としての落ち葉量の事も有りますが,京の角履きの文化なども相まって,景観の空間の美しさへの維持を創りあげています。街並みの景観の美しさは或る意味,その土地の「歴史」と「文化」でもあると思います。風土性もありますね。そういった空間の在り方は,私たちがこれから対応する研究の中へ入れ込められるようにしたいと思う所です。


写真左側,はんなり剪定


2019/09/01

乗鞍のツキノワグマ

 久しぶりに野生でのクマをみました。自身が山に入ってもあまり見ることが少なかったのですが,久しぶりにツキノワグマを見ました。ハイマツの合間を抜けて歩いています。暫く観察しているとハイマツの陰に入って見えなくなりましたが,人の多いこの乗鞍の山にもクマが出てくるのだなと改めて実感しました。登山道の看板にもクマ出現の注意内容が書かれていましたので,身近にいるのだと強く感じました。
 ニホンカモシカなどの山岳調査をかつてしていた際には,だいぶ気を付けて,注意深くしていました。ツキノワグマとのニアミスは有りましたが,実際に鉢合わせることは幸せにも有りませんでした。今回,離れたところからでもツキノワグマを見かけたことで,私たちが山に入らせてもらっている気持ちを再認識させられました。

ツキノワグマです

2019/08/20

佐川美術館の植栽

 滋賀県守山市にある佐川美術館へ初めて行ってきました。佐野美術館(三島市)所属の日本刀を見るのが主目的でしたが,美術館建築と敷地の植栽が気になりました。まず思ったのは,建築と水の使い方が上手く,水景が美しく仕立てられていることです。そして,その水は透明感に澄んで,恐らく水循環がしっかりされています。琵琶湖との連動性を感じられる空間です。中でも写真の様に水に浮くような形態でヨシやヒメガマなどの植栽を施しているのは面白いなと感心しました。手入れも大変だと思うのですが,使い方,見せ方が良いなと感じます。水の管理と植物の管理をしっかり目をかけなければならない管理方法です。それをただただ,美しく見せてくれています。
 残念だったのは美術館敷地外の景観が目に入ることです。周辺の樹木で隠そうとしているのかもしれませんが,残念ながらそうは成っておりません。恐らく湖の気候や湖からの風の影響,土の状態もあるのでしょう。樹木自体,余り成長が出来ていないようです。多分,本来であれば敷地外での目隠しする役割を樹木が担っているのでしょうが,周辺にある無粋な電信柱や個人建築物などがどうしても目に入ります。そのあたりを上手く樹木植栽で隠せられると,美術館建築と水景,植栽と相まってもっと良くなるのではと思った所です。
 そうはいっても水景と水景植栽は面白いので,学生達にはぜひ見て欲しい空間です。


明かり取りも美しいデザインです

2019/08/17

室内の植物

 研究室の植物が増えてしまいました。室内デザインやレイアウトのセンスの少なさを実感してしまいます。もう少し統一感のある植物ならまた違う室内デザインだったかもしれません。日々学生に色々なものを見なさいと言っておきながら,室内インテリアや室内植物(インドアグリーン)について少し怠けていたようです。以前はよく見学に行ったりしていたのですが,「忙しい」の言い訳でさぼっていたようです。色々な室内植物も再び見るようにしようと思う所です。
 もらったり,贈られたり,また枯れそうなのを見かねて引き取ったり,つい株分けしてしまったりと今は雑多な状態ですが,個々の植物は元気に育っているので,結果良しと云う所でしょうか。一番古株の植物は,15年前の博多生活の時に購入したクラッスラ・ポルツラケア(Crassula ovata (Mill.) Druce)です。葉の縁には斑入りがあり,15cm程度の小さい鉢植えを買ったのですが,今では「木」といってもいい位になってきました。大きくなるにつれて斑入りは無くなり,緑のみとなりましたが,今では60cmは超えた感じの立派な幹の太い木になっています。何度か枯れかけたにも関わらず,京都に移ってからもすくすく育って来ています。鉢の大きさも限界に来ているので,そろそろ抑えなくてはと思う所です。室内植物の大きさは部屋の環境,風通しや光の量,室内の乾燥度合いなどもを考えないといけませんが,この下鴨キャンパスの室内空間は思ったよりも良い環境のようです。

研究室の外も緑です


2019/08/16

台風の後の賀茂川と植生

 今朝まで台風の関係で雨が多く降りました。そのせいですが,北大路大橋から見る賀茂川の水量が増水しています。昭和10年から昭和22年にかけて整備がされ,今の鴨川(賀茂川)の原型になっていますが,大正生まれで当時を知る人に以前お話を聞いたところ,昭和10年の水害は大変だったそうで,そこいらじゅう水浸しだったと聞きました。普段は穏やかな川で水浴などもできて子供には良い遊び場でもあるが,大雨は一変し大災害をもたらす川で厳しい暴れ川ですと言われました。今日の増水を見て改めてそう思います。今ではしっかりした治水のおかげでそういった事も少なくなりましたが,古くから京都は賀茂川の洪水に悩まされたようです。

 下鴨キャンパスはもともと氾濫原の場所で,その名残としての植生がキャンパス内やその周辺の場所での樹木に見られます。今では氾濫も無くなったので,植生自体が遷移や変化をしてきています。植物の視点からみるとまた違う答えが見えてきそうです。そう思たっときに,幾つかの論文を思い出しました。京都市内の樹木の経年変化を追いかけて調査した論文や下鴨神社の糺の森の経年変化を詳細に見た論文です。こういった研究は地誌植生史に近い研究で大変な根気と労力の賜物の研究だと思います。ご興味が有れば是非検索して読んでみて下さい。

・木村元則 他(2019)京都市街域に生育するエノキ,ムクノキ及びケヤキの30年間の残存様式,ランドスケープ研究 82(5), 697-702
・田端敬三 他(2007)下鴨神社糺の森における林冠木の枯死とそれに伴う木本実生の侵入定着過程,日本緑化工学会誌 33(1), 53-58

増水しています

2019/08/15

鶉野飛行場と紫電改

 いつもですと,このコラムに書き込むのは基本その時の近返のことを書いているのですが,少し前に訪れた鶉野飛行場について少し触れようと思いました。17年前から何度も訪れている場所です。2016年までは防衛省が管理していた場所で,今では兵庫県加西市が管理しています。この飛行場は姫路海軍航空隊が駐留し,特別攻撃隊,いわゆる特攻の練習をして各地に行かれた場所です。弾薬庫跡や防空壕跡,機銃座跡など多くの戦争遺跡が点在しています。今年の初夏には紫電改の実物大模型が令和元年69日から展示もされています。私は公開の一足先に見させていただきましたが,戦闘機の実物大を見るのも触れるのも全てが初めてだったので,何とも言えない実感と虚実感が交錯した気持ちになりました。このような大きさの機体に機上して,それも自分よりだいぶ若い,今私が教えている学生さんの世代が当時ここで訓練していたのかと思うと,別の感情も沸き上がりました。

紫電改の操縦席です

 こういった実物大の機体を置くことにも,また戦争遺跡の存在自体も,その在り方を問う,また存在に関する賛否があります。が,実物大の物を置くのは,その当時を思う気持ち,そして考えるきっかけを与えることになるのではと思われます。無くても良いのではといった答えもあるでしょう。それも正解かもしれませんが,私は今回,現物を見てやっぱりあった方がいいのではないかと実感しました。考えるきっかけの装置になりうるのではないかと思ったのです。

 また,周辺にある戦争遺跡も実物が無くなってしまうと,「無かったこと」になってしまいます。これからこういった遺跡をどう残していくのか,そしてどう活用し,次に繋ぎ,記憶を残していくのか。戦争を祖父母から直接聞いて育ってきた私たちの世代の仕事のような気もしています。私が子供の頃の昭和50年初めでは,今では考えられないですが,国鉄大阪駅と阪急梅田駅前あたりや国鉄三ノ宮駅や神戸駅で傷痍軍人さんが居ました。そういった光景を見た最後の世代かもしれません。いま教えている学生さんは平成生まれです。戦争の話はあまり聞かない世代になっているようで,世間でいう風化は大きいなと思う所です。私も被災した阪神淡路大震災の経験も同じようだとこの頃考えるようになりました。今,ランドスケープとしてどうできるのかを考えている所です。

整備途中の滑走路です

2019/07/30

梅雨明けの賀茂川風景

 梅雨がやっと明けました。思ったより梅雨が無いのではと思った7月上旬でしたが,梅雨に入ったとたん,長雨が続き,庭の植物も元気が無くなってきていました。
 そうこうしているうちに梅雨明け。そして夕方になると毎年ですが美しい鴨川の光景が広がってくれます。こういった光景の良さは「景観,風景」に何か使えないだろうかとつい考えてしまいそうですが,見るだけでも十分季節を感じます。

透き通った夕空


2019/07/23

祇園祭の後祭の風景


 祇園祭の後祭宵山で曳山に乗せて頂きました。絨毯が素晴らしくとても美しいものです。祇園祭は動く文化博物館といってもいい光景が広がります。これは前祭,後祭とも同じです。各,曳山の美しい光景を見るだけですごいなと感嘆するのですが,それに趣を添えての祇園囃子の音が夜の京都の町中を彩ってくれます。暑い中多くの人が訪れますが,暑さも趣かもしれません。
 ここでの「景観,景色,風景」とは彩られた場です。彩には五感が有るとなおさら楽しく見えてくるものです。祇園囃子,人のざわめきと雑踏,蒸し暑い気温,下駄の音,路地を流れる風,提灯のいろどり。いろいろと見るだけでは無いものも広がります。これは「景観」の面白さです。


提灯のひかり

2019/07/18

大阪での鳥調査と緑視感覚


 博士在籍ゼミ生の調査に行きました。彼は大阪市内の公園において,網羅的に鳥類調査をしています。大阪は大都市です。その大都市中心部では緑が思ったより少なく感じます。実際,大阪中心部での緑は少ないものの,屋上緑化や街路樹,街区公園,ちいさな神社の木々など見渡すと「みどり」そのものは多く目にすることが出来ます。人が見る緑の量の割合を「緑視率」といいますが,緑視率ではなく,大阪は「緑視感覚」といった感じで見た方が面白いのではないかと考えています。確実的な緑の割合は写真を撮って測ることによる緑視割合です。人の目はそれだけではなく,感覚的なものも何となく含まれる「あいまいさ」を加味してもいいのではと思う所ですが,余りにも科学的ではないので難しい所ですね。
 今回は鳥の調査ですが,様々な鳥が思ったよりも見かけられます。大阪はまだまだ潜在的な『生態系「感覚」』があるような気がしています。ここでいう「感覚」はあいまいですが・・。これから科学的にゼミ生が鳥を使っての都市の環境を見てくれていく中で一緒に何か導き出せれたらと思う所です。


都市の中のポケットな緑

2019/07/16

休園日の動物園


 今日は京都市動物園での休園日です。公務でこの日に来たのですが,多くの動物たちがなんとも落ち着いた感じを受けました。トラも暑い中,のんびりと水につかっている光景は,心なしか穏やかな感じを受けました。他の動物たちも,のどかに過ごしているように見えます。前日までが連休でもあったことから,みんなだいぶお疲れだったかもしれません。

静かに水の中で休んでいます


2019/06/07

龍安寺垣


 龍安寺垣は,竹を矢来にした形状です。そして上部を割竹で抑えて形を作っています。写真は竜安寺での垣です。学生の造園演習で行った際に撮影したものです。色々な生け垣の形状がりますが,学生達にはその形状や使用,しつらえの違いなども実地で見て学んでくれることを期待しています。

龍安寺垣


2019/06/01

生けどりの空間

 生けどりの空間は見せたい「景」を強調させます。この空間ではマツの景を見せつつ,奥にある神仙,蓬莱を見せながら,奥行き感を際立させてくれています。大徳寺興臨院の美しい生けどりの空間です。

遠近の妙

2019/05/28

雨の圓光寺のお庭


 一乗寺の洛北の麓にある圓光寺の庭園です。室内から眺める十牛の庭は青もみじが雨で美しく映え,夕方の時間,人が居なくなった時の静けさから,蛙の声が聞こえてくる様は,何とも言えない美しい光景です。

雨でもみじがお辞儀をしています

2019/05/27

緑の葉の中のメジロ

 メジロ(Zosterops japonicus Temminck & Schlegel, 1847)が巣立ったようで,大学キャンパス内のカツラの樹を行ったり来たりしています。カツラの緑の葉の色とメジロの色が同化しています。保護色ですね。この時期の緑の色とあまりに合っているので思わず写真を撮りました。

真ん中にいます

2019/05/05

スギゴケ


 家の庭にスギゴケ(Polytrichum juniperinum (Willd. ex Hedw.))を庭師さんによって植えられました。植えられて2週間程ですが,日々成長をしているような気がします。はじめはくすんだ茶色でしたが,徐々に緑色が強くなってきているようです。これからどう成長を進むのかが楽しみです。
 京都には多く苔を配した庭があります。自然と生えてくるもの,庭師さんに植えられるものと様々です。日の当たり方や,湿度,風の流れなど様々な要因で変わる苔。苔の庭の面白さがそこにあるのでしょう。京都の洛中洛外,東西南北,標高差でもそれぞれ生え方や成長速度が違います。一つの町の中でも大きな違いを生む苔。庭を見る時にどのような苔が生えているのかも見てくれると,庭の面白さが増えると思います。ぜひ,庭を見る時には苔の違いもみて下さい。

庭の苔


2019/04/30

御代替わりに

 いよいよ御代替わりの日が明日。譲位され即位されること,私達にとっては歴史の中での大きな転換点です。私にとってのこの平成の時代は「震災」が人生感を大きく変えました。その思いを引きずっている中で,一つの区切りが出来るのかもしれません。 
 今日と明日が日本では一つの区切りです。が,自然や文化,社会といった色々な線は動線的に継続し,そのままずっと続いています。そういった事も踏まえて「ランドスケープ」のことを考えてみると,複層的かつ重層的な物事の見えるような,見えないような繋がりが大切であることを改めて思われます。その中で歴史,時代の考察も大きく入ってきます。
 自然や文化,社会,様々な項目が複層に折り重なっていることが,ランドスケープ学の大切な点です。そういった視点や考えを持つことで,改めて様々な事柄への新しい科学研究への探求や庭などの文化への継続,継承が出来るのではないでしょうか。物や事,多くの問題がこれからも続くでしょうが,その紐をうまく見て,そして紡いでいくことがランドスケープに果たされた仕事ことなのだろうと思っています。

四月三十日



 





2019/04/29

夜の白鶺鴒

 夜のショッピングモールでハクセキレイ(Motacilla alba lugens (Gloger, 1829))を見かけました。ただ椅子に座っているだけだったのですが,テーブルの上におりたって,暫く居ます。だいぶと人馴れをしているようです。そういえば,ハクセキレイは町の中で集団塒をしているとの報告もあります。人と近い鳥類とも言えます。

寄ってきました

2019/04/28

御衣黄

 綺麗な桜です。名前も御衣黄(ぎょいこう)といいます。淡い黄緑色が特徴で,華やかさよりも凛としたたたずまいが感じる桜です。今年の京都の桜もまもなく終わります。また来年にといった感じでしょうか。

美しい桜です


2019/04/20

普賢桜

 千本通の千本ゑんま堂にある普賢桜です。名勝にもなっているこの普賢桜。ご近所の桜ですが,名勝になっていると言う事を今日まで知りませんでした。この日は満開。とても華やかです。

淡くきれいです

2019/03/31

神様と枝垂れ桜

 水火天満宮の枝垂れ桜です。毎年見に行くのですが,今年も大変美しく咲き誇っています。神社の境内にあるこの大きな枝垂れは,このこじんまりとした神社の雰囲気と,とてもよく合っています。八百万の神様も楽しんでいるのではと思う程のこの桜の美しさです。

綺麗な桜です

2019/03/25

春近づく京北の空間

 梅が咲いています。京北は京都市でも北部に位置していますので,京都の中心部より気温が低めになります。そういった事からこの京北の地域は花の咲く時期が遅めになります。写真の空間でも春はこれからのような雰囲気ですが,4月中下旬には桜が咲き,京都市では2度,2回も桜が楽しめる場所として有名です。3月下旬から京都の御所では桜が咲き始め,4月上旬には終わり,そしてこの京北がその後に咲き誇ってくれますので,京都ではとても贅沢な場所ではないかと思います。

厳しい冬から春の京北へ

2019/03/23

さくら と しじゅうから

 シジュウカラ(Parus minor Temminck & Schlegel, 1848)が桜の花の花弁筒辺りをつついて中の蜜を吸っているようです。どうも甘いのか,ひたすら吸っています。暫く見ていたのですが,延々と同一行動をしています。そういえば,スズメ(Passer montanus Linnaeus, 1758)も同じことをしていますね。なかなか,面白い行動です。

花弁筒の辺りをつつきます

2019/03/17

間もなく枝垂れ咲く

 もう気が付けば,桜の季節が目の前に来ています。この桜は平野神社の枝垂れ桜。今日は雨が降った後なので,午後5時を過ぎたので観光客もほぼ居ないので,少しゆっくりと界隈を散策できました。まもなく多くの人が桜も見に訪れます。その前に蕾ですが静かにゆっくり見られたことは,なんとも心落ち着きます。観桜でにぎやかな桜,人が居なくて静かな桜。どれもその年,その年見るのが違ってくる感慨深い桜の花です。

静かな蕾観桜です

2019/02/13

梅咲く

 2月の光の春の中で梅が咲いています。空の青さと光と梅の花がとてもきれいです。

光が通ります

2019/01/18

賀茂川と空

 新年に入り,平成がまもなく終わる中で,今年は緩やかな暖かさと寒さとが混在したような日が続いています。雨や雪が少ないため賀茂川の水の量も多くなく,サギ類やカワウなどの水辺性鳥類にとって,採餌できる空間が多いようで,浅瀬での小魚捕獲に忙しそうです。

 この日は光の春を思わせるような光量の強さがあり,このままの気温で推移しそうな雰囲気も漂わせつつも,京の冬の寒さはまだまだこれからが本番と言う事を忘れさせてくれそうな日です。

もうすぐ光の春です

2019/01/07

下鴨のケヤキ

 下鴨のケヤキです。落葉し,枝張りがきれいです。街路樹は冬も楽しめます。この下鴨中通の街路樹はケヤキで,夏の緑陰も楽しめますが冬の枝だけの街路樹もなかなか趣があります。

枝張りがきれいなケヤキ