2011/06/10

二条城の夜風景

二条城の夜風景
 四条から堀川通りまで歩き、そのまま北上すると途中に二条城の隅櫓が見えてきます。そして次に東大手門がどっしりと構えています。周りの夜の色が、この大手門によく合っているような感じを受けます。漆喰と夜の黒さがよく合っているようです。

 京都の夜は、色々と思うところがあります。この二条城の空間を見上げると、その空間は江戸の頃の風景が見えてきそうです。時間を引き戻す建築の力と、長らくあった時間のデザインの力があるようです。風景を見ていく中で、なぜこの町の空間は、昼夜問わず、引き戻しの力が強いのだろうかと考えています。何かしらの意味があると思えるのですが、感覚ではない何かがよくわかりません。唯一分かるのは、長い時間が織り成しているといえるのではないでしょうか。

 ゆっくり歩いているときに、月がよく見えました。二条城東大手門の上にその月が少し輝いて見えました。自然の事象も大きな建築に花を添えているような気がします。一瞬の美しさかもしれませんが、夜歩いているときの楽しみの一つにです。

二条城東大手門と月