2011/06/04

叡山の景観

 紫明通を堀川通りから賀茂川へ向かって行くと加茂街道につきます。その先は、賀茂川です。この紫明通から賀茂川方面を見上げていくと、比叡の山が見えてきます。京都は、盆地で山に囲まれている景観を持っていますが、こと叡山の存在感は大きく、この北山界隈や北大路界隈では、とてもよく見ることのできる山です。
 常緑樹が中心であることから四季を通じてこの山は緑が豊かに見ることができます。しかし、この新緑を少し超えた梅雨の時期には、緑が重々しく重厚に見られるようになります。重厚ながらその色は、新しい気概を持った色なのです。

 色彩の変動は、これから夏にかけて徐々に変わっていくのですが、最初の重々しい色彩は、別の意味でさらに重くなってきます。それは暑さによる太陽の輻射熱のようなゆらゆら感が、緑に覆いかぶさっているように見えてくるのです。京都の暑さは、体感的な暑さだけではなく、見た目も暑くなるものがあるのです。色彩の様々なものを見ていくと、京都の景観を見る際に、新しい発見をみていくことが出来そうな気もします。


梅雨の叡山の景観