常緑樹が中心であることから四季を通じてこの山は緑が豊かに見ることができます。しかし、この新緑を少し超えた梅雨の時期には、緑が重々しく重厚に見られるようになります。重厚ながらその色は、新しい気概を持った色なのです。
色彩の変動は、これから夏にかけて徐々に変わっていくのですが、最初の重々しい色彩は、別の意味でさらに重くなってきます。それは暑さによる太陽の輻射熱のようなゆらゆら感が、緑に覆いかぶさっているように見えてくるのです。京都の暑さは、体感的な暑さだけではなく、見た目も暑くなるものがあるのです。色彩の様々なものを見ていくと、京都の景観を見る際に、新しい発見をみていくことが出来そうな気もします。
梅雨の叡山の景観 |