2015/06/30

泉州の空間 1 古い家と樹木

 古い家があります。そこに樹木が生えています。家人は,どうやって生活しているのだろうかと考えてしまう建築と緑です。

緑に覆われています

2015/06/29

厦門の空間 5 曾暦按のお店

 つい入ってしまったお店です。骨董屋さん件,お茶屋さんでした。閩南形式の建築が素晴らしいのです。上手くリノベーションしています。お店の人に聞くと大変古いものだそうですが,大事に使っているようです。中庭もきれいに手入れされており,見る価値はあります。建具も古いものを使っており大変いい感じです。

 つい民国時代の茶碗を買ってしまいました。

入り口の緑も良い感じです

2015/06/28

厦門の空間 4 曾暦按の小さな家

 曾暦按(曾厝)は,厦門市島部の南にある集落です。華僑大学の建築歴史学の先生から,一度行かれたら楽しいですよとの声で,行ってみました。だいぶ観光化された感じを受けますが,中には小さな古い家が数件残っており,何となく,いいなあと思う建築と空間がありました。中庭になる場所に陽だまりと風がそよぐ光景はなんとも海に近い景観として心地よいものを作り出してくれています。

中庭がここち良さそうです

2015/06/27

晋江市安海鎮の白塔と再開発

 五層六階,約22mにもなる塔です。この安平橋(安平桥)の入り口にあったものですが,年代はよくわかっておりません。まだちゃんと調査がされていないそうです。横にあるお寺には,橋を護衛する2体の護橋将軍の石像が無造作に置かれていましたが,この像の年代が宋代に造られたそうですので,それよりも古い塔だというは聞きました。

 この塔の周辺は今まさに再開発がされており,荒涼とした光景が見られます。白塔が橋の起点だったはずのこの場所も再開発で何とも心寂しい光景になっています。夕方に訪れて見たのでなおさらそう思うのかもしれません。この安海鎮は古い歴史を有している町であるのに,経済的な理由から再開発を急ピッチで進められている暴挙として良い例です。本来なら,高層建築物を配するのではなく,白塔を中心としたかつての歴史文化城市を復元した方が良かったのにと思いました。この時代になっても,まだこういった,自身の歴史文化を軽く見る開発があることに私は残念で仕方がありません。中国での経済的なサイクルの重要性は大変理解できるのですが,一度壊した歴史文化の空間を戻すのは,不可能に近いので何とも言いようがないのです。

 こういった事例が少なくなっていけばいいのにと,この光景を見て思いました。

実はもっと荒涼としてます

2015/06/26

晋江市安海鎮の安平橋横

 橋脚の横に円形の空間が石積みで作られています。何のために有るのか,よくわからない構造物ですが,地元の人の釣り場と化しています。

円形です

2015/06/25

晋江市安海鎮の安平橋

 福建省晋江市安海安平(五里)という古い石橋があります。1138年からですから総統に古い石橋です。当時の石材も残っている石橋で,中国の保護対象の文物に指定されています。5里,中国では約2.5km。大変長い橋です。歩いているとその当時どういった人らが歩いていたのか,歴史を考えてしまいます。ちょうど旧暦の節句時に訪れましたので観光客が多い時でしたが,大勢の人が橋をゆっくり散策していました。のんびりとした風景です。端午の節句時には,この安平橋で鴨つかみも有ったりするので,地元に溶け込んだ素晴らしい文化遺産です。

 この安平橋は一か所大変残念な状態になっています。写真のように五層六角の白塔(明時代に改修)まで橋が架かっていたのですが,途中から湖が埋められてしまい,本来の美しい景観が失われています。また,高層住宅の建築によって,以前ランドマークだった白塔が低くなり,この場の景観を台無しにしているのが何とも残念ですし,文化の喪失ともいえるかもしれません。中国では非常に良いものを持っているのに,こういった施策が多いのが,何とも残念というか歯がゆいというか,悲しくなります。ランドスケープをしっかりと学んだ人が進めている人が対応したのではないだろうなと思いました。街の地形,気の流れ,文化や歴史を無視した感じの計画は,今後に良い結果をもたらさないだろうなと思いました。本当に残念です。

白塔が小さくなりました
歴史ある素晴らしい橋です

2015/06/24

厦門の緑 25 樹木の待機所

 厦門の市内に,園林会社がいくつもあります。それらのお店は,大体樹木を確保して,店周辺に置いています。写真もその一つで,樹木販売もしている園林会社さんの木々です。運びやすいよう既に根回しは終えている状態です。

搬出前です

2015/06/23

厦門の緑 24 BRT線の緑

 BRTの緑化光景です。高速道路のようなBRTですが,その道路の両側に植栽されています。植栽された植物が道路に沿って垂れている光景は,緑のカーテンのように美しく見る事が出来ます。厦門市内には3線のBRTが走っていますが,どの路線にもこういった緑化がされており,緑の道を作っています。BRTの高架の下も緑化されているので文字通りの緑道です。

緑道です

2015/06/22

厦門の空間 3 公園の一角

 厦門の忠仑公园内には,ベンチで結界のように設置している箇所があります。全てのベンチに人が座ってしまうと,入り口をブロックしかねない雰囲気を持ちそうです。どうしてこういった箇所にベンチを設置したのか不思議ですが,何か意図があってのことなのでしょう。

向こうへ行きづらいベンチ

2015/06/21

厦門の緑 23 公園の野鳥観察路

 忠仑公园Zhonglun park)の中に野鳥観察路(观鸟长廊)があります。ちょうど厦門の島の真ん中に近い辺りにある公園ですが,広々として心地よい公園です。この野鳥観察路の道は,道から外れないよう網のトンネルるになっています。中々面白い道です。


野鳥観察路入り口です

2015/06/20

厦門の緑 22 大学の緑

 国立華僑大学の景色です。キャンパス内に運河のようなキャナルがあり,緑豊かな形式を作り出しています。夕方の光景です。



夕方の景色です

2015/06/19

厦門の空間 2 夕方の光景

 国立華僑大学の裏側にある旧集落は,少し農村的な雰囲気を残しており,田舎のような風景です。この土地は大学の土地だそうなので,いずれなくなる光景です。前回の「建築とのせめぎあい」で書いた場所になります。

 この時期の厦門の気候は,日本でいえば8月初旬の瀬戸内のうだる暑さに何となく似ています。私の田舎の瀬戸内の島の夕方や神戸の西区の丘陵地の夏の夕方とどことなく空気感が同じだなと思いました。日中の暑さから,夕方の色の景色が徐々に変化する感じと,日中の暑さから夕方になり,少し土から蒸散するような感じの土のにおいが,なんとなく懐かしいような空気感を醸し出しています。

田舎の空気感です

2015/06/18

厦門の緑 21 杏林湾の水生植生

 この集美地区は,杏林湾を半分ほど隣接している区です。非常に広い水際空間が広がっていますので,様々な親水系の公園緑地空間が出来ています。市民の憩いの場でもあり,生き物にとっても良い空間を作り上げてくれています。この所気になるのが,ホテイアオイの大集団です。6月に入ってから,やたらとホテイアオイが多く流れてきます。そのたびに,管理の人が清掃されているのですが,中々量が多くて,大変そうです。ここには様々な水生植物が繁茂していますが,ホテイアオイだけは邪魔者のようです。

ホテイアオイだらけです・・

2015/06/17

厦門の緑 20 集美学区の緑地

 集美学区には広域な緑地があります。杏林湾に沿って緑地が作られています。杏林湾にはレガッタレースをするための場もあり,それを見学するための今年の4月には水上運動センターも設置されているほどです。そのセンター横あたりに広域な芝生の緑地があります。気持ちの良い,広々とした緑の空間が広がっています。緑陰が無いので夏の日中は使いづらそうですが,冬の日中や夏の朝晩の散策にはもってこいです。ちょうど近隣には集美大学があるので,学生さんたちにとっても楽しめる空間となりそうです。

特の建築が水上運動センターです

2015/06/16

厦門の緑 19 集美の緑道

 今私が住んでいる地区は,集美地区と言います。この集美地区の中心にあたる場所には,街路樹木が多くあり,みんな大きく育っています。街路樹の緑陰があることで,夏場の通行者にとって気持ちが休まるのではないでしょうか。特に,ここは区役所行政の中心であることから人も多く来ていますので,街路を利用する人にとってほっとする街路空間のような気がします。私自身,用事でこの街路を通るとき,緑陰のありがたさについて身をもって知りました。この厦門は5月から既に暑く,陽射しも強いことから,少しでも陰があることは大変うれしいのです。その陰が有機物の街路樹であることから,柔らかい日陰を作ってくれているのでなおさらうれしい限りです。

柔らかい日陰です

2015/06/15

厦門の緑 18 新しい緑道

 厦門の緑道は現在,多くの場所で緑道が作られています。行政によるもの,民間によるもの様々です。写真は,行政が主体的に進め,民間業者によって設計されている空間です。こちらは亜熱帯であることから京都のような緑道とは基本違い,植物の選択がこちら特有の植物が多く見られます。まだ樹の大きさもさほど大きくないので,これからの緑道といったところでしょうか。

樹が小さいので木陰が余り無いのです

2015/06/14

厦門の空間 1 建築とのせめぎあい

 国立華僑大学の最も高い主塔から眺めさせてもらった東側光景です。大学敷地であるはずの空間に,人が住んでいます。この建築群は,見た目に古く見えますが,実際はそんなに古い建築ではなく,50年以降のものらしく,今も勝手に新築されているようです。この空間には,既に建設する予定の棟が青写真として作られているのですが,人がまだ生活をしているので,中々着工が出来ないそうです。

 日本のかつてのバブル期での地上げや中国北京オリンピックの頃に行われた強制的な退去は,現在行われておりません。話し合いにより,恐らく移転してもらうことになるのでしょう。ただ,現在も人がこの敷地に来て生活を新たにする人もいるらしく,そういった点で,大変複雑です。建築のせめぎあいのような感じを受ける光景です。この空間と大学と人々の生活が,どちらにとっても良い方向になれば良いのにと思わざるを得ません。

学生の生活と人々の生活

2015/06/13

福建土楼 8 観光化されてない土楼

 完全に観光地化されていない土楼です。宿泊先の老板の実家だそうで,見学させてもらいました。生活の空間として大変興味を持ちました。子供さんも何人かおり,学習室も有って,快適な空間を作っていました。

昔からある土楼です

2015/06/12

福建土楼 7 川と土楼

 川の向こう岸に方形の土楼です。川を渡らなくてはいけない土楼で,中々美しい景観を形作っています。もともと防御のための建築ですので,川を活用した二十防御システムですね。

向こう岸へは小さな飛び石

2015/06/11

福建土楼 6 四菜一湯

 四菜一湯です。前回は大雨で良く見られませんでしたが,今回は何とか美しく見る事が出来ました。四つのおかずのお皿と一つのスープ。その通りですね。とても美しい土楼です。

四菜一湯

2015/06/10

福建土楼 5

 順裕楼の4層からの窓の眺めです。廟(小庙)が眺められます。この4層は修復しなくてはならないような状況です。今,土楼の多くは高齢化が進んでいます。このままでは朽ちていくものが多いと思われます。

良い眺めです

2015/06/09

福建土楼 4

 再び訪れた順裕楼です。円筒なのが分かります。非常に大きく四層になった土楼です。周辺の山の緑と合わせて美しい木造建築です。土楼の中には,神様がいます。どこの土楼にも神様がまつられ,媽祖様や関羽雲長さんなど様々です。


中庭右に廟があります

2015/06/08

厦門の緑 17 木道 3

 池や試一の周りを縫うように作られている木道です。この木道も歩くと大変楽しく歩ける空間に仕上げています。

水生植物の状況も見られます

2015/06/07

厦門の緑 16 木道 2

 前回に出した直線的木道から,美しい曲線を描く木道です。歩くのが楽しくなるような道で,ランドスケープデザインとしてもきれいな曲線を描いてくれています。遠くにコクチョウが見られます。

きれいな曲線です

2015/06/06

厦門の緑 15 水生植物とデザイン

 この空間は,厦門市の中でも面白いランドスケープデザインの一つだと思います。
 五縁湾湿地公園(五湾湿地公园)にあるデザインで,入り組みつつ,幾何学的に配した木道とその合間にあるラクウショウの植栽,水辺にはヨシやガマ,スイレンやハスなどの水生植物をふんだんに活用し,デザインされています。これは中々,面白いデザインです。

 中心部にある中国風の休息施設・東屋は四方から見えるように建築されています。そこに行きつくには,この迷路のような木道を通らなくてはなりませんが,直線的に行けずに,羽陽曲折してやっとたどり着けます。たどり着けたあと,また元に戻るのも,色々と試しながら歩かなくてはならず,その趣向性が何ともユニークです。木道を乗り越えたくとも,そこは水がたっぷりあり,ショートカットは不可能です。

 のんびりと歩きつつ,周りの植生や魚を眺めつつ歩いて,たのしむことが出来る空間です。このデザインは大変面白いと思いました。近距離,近場は変化する景観。遠距離,中遠では絵になる変化の少ない景観のように何とも心憎い演出をしてくれています。メンテナンスは大変でしょうが,それを抜きにすると何とも愉快なデザインで,私は好きになりました。

水生植物の迷路です

2015/06/05

厦門の緑 14 公園のベンチ

 五縁湾湿地公園(五湾湿地公园)の一角に面白いランドスケープデザインがあります。その空間に接して,写真のようなベンチが設置されています。ベンチと花壇の融合したものです。見た目に楽しいのですが,水遣りや施肥の世話をする時に大変だろうなと思いました。

花壇付ベンチです

2015/06/04

厦門の緑 13 木の植栽枡

 厦門の公園には,面白い形の植栽枡があります。普通のよりなんだか特化したような形で,昭和30年代から50年代の日本でもあったのではないかと思うような懐かしい形状の植栽枡です。ちょうど高度経済成長期の工業デザインが華やかだった1950年代からの日本のデザインを見ているような感じを私は受けました。

 単なる植栽枡なのですが,手工芸的な感じを受けるデザインです。植物にとってや,この場所に設置しているのがいいのかは別で,単品のデザインとしては大変良い形だなと思いました。またこの植栽枡を置いている周辺の石を貼った地面のデザインがこの植栽枡と大変あっているような気がしています。全体的に美しいデザインではないかと私は思いました。

懐かしい形状です

2015/06/03

厦門の緑 12 木道 1

 五縁湾湿地公園(湾湿地公园)は重点的に整備された空間です。そこには,木道が配置されていますが,その木道が大変長く,利用者にとって使いやすい園路になっています。緑の木陰を歩きながら湾の空間を眺められるデザインは大変心地よい空間を作り出してくれています。厦門の夏は暑いので,欲を言えばもっと緑陰があればいいなと思う所ですが,緑はこれから成長していきますので,これからの楽しみになるのでしょうね。

緑道・木道

2015/06/02

厦門の緑 11 緑地と大熊猫

 厦門の街中の空間には,色々な面白いものが見かけられます。写真は電気の設備の壁面に書かれた大熊猫・パンダです。緑の陰に何気に居ます。

木陰に大熊猫

2015/06/01

厦門の鳥 15

 メボソムシクイ(Phylloscopus borealisBlasius, JH, 1858)です。厦門の緑地で見かけました。ムシクイ系は判断が難しいです。ただ幸いなことに,都心部ではさほど複雑ではなく,判断できます。

雀形目柳科极北柳Phylloscopus borealis