2012/12/31

上七軒界隈


 今年も今日で終わりです。家の近くの上七軒界隈を散歩してきました。少し雪がちらついていました。
 
 みなさま良いお年を

上七軒歌舞練場の入り口あたりです

2012/12/29

チッタゴンの鉄路

 チッタゴンの街中を鉄道が通っています。どこまでも直線で続くような錯覚を覚える鉄路です。雄大で美しい風景です。この風景を眺めていると、遠くへ行きたくなります。

とおくまで続いています。

2012/12/28

チッタゴンのスラム

 チッタゴンの町中にスラム(slum)を見かけました。表通りから少し入った所です。環境的にもよい場所ではありません。以前、チッタゴン郊外の漁村へ行った際、そこのスラムに接する機会がありました。あれからもう5年近く経っているので、スラムといった空間が、町中には「鉄道の線路横沿いを中心とした場所には残っているものの、市内深部には余り無い」と考えていました。今回、町の真ん中あたりにまとまって残っていることに、認識不足であったと強く思いました。もちろん、表通りからは見えることはありません。自分自身、あまりにも表面しか目が届いていなかったことに、自身が情けなく思えて仕方がありませんでした。

 環境や生態、多様性を考える上で、何が重要なのか、改めて考える機会になりました。この機会は、多くの宿題を渡されたような気がします。


川はごみで黒く汚れています

2012/12/27

チッタゴン動物園

 時間が有ったのでチッタゴン動物園(Chittagong ZOO)に、ランドスケープ空間としてどうなっているのか興味が有っったので、見学へ行ってきました。ここは、1987年に開園した動物園です。ここの環境の主たる目的は、見たところ、動物を見せる空間である、といえます。かつて日本がそうで有った様な形態です。「見ること」に主体を置くだけの園です。生き物の生態等の学ぶ場所では残念ながらありません。また、動物の飼育状況が、現在の動物園としては「かわいそう」としか表現できない感じを受けました。見学していてちょうど飼育スタッフの方々の作業を見る事が出来ました。生き物たちへの餌やりや掃除を見ていると一生懸命されていますので、そういった愛情は強くあるように感じます。

 現在は乾季なので、まだこれでいいのかもしれませんが、園路などの状況が、現在、乾燥した泥なので、雨季になった時に泥へ変わってしまう可能性があり、そういった点も気になるところです。園は傾斜のある空間ですので、雨が降った折には大変だろうと思います。

 この動物園には多くの家族連れや友人同士、学校の遠足などで来ていることが多いそうで、見学に行った際も多くの人が訪れていました。チッタゴンでも人気のあるスポットだという事が実感できます。人気があるだけに、今後、改築や改装など色々な面で必要になる場所だなと思いました。生き物たちのためにと、訪れる人の学びのためにと、この施設のハード、ソフトの改変が必要になってくるのでしょう。

鹿、人気です

2012/12/26

バングラデシュの電線

 ダッカやチッタゴンは、1日のうちに幾度か停電が有ります。電力供給の問題もあるのでしょうが、そのシステムも大変なようです。町中の空を見上げると、電線が蜘蛛の巣のように貼っているのが見て取れます。ベトナムとよく似ていますが、それよりかは蜘蛛の巣度は低く思えます。とは言え多くの電線が町中に張り巡らされています。これもバングラデシュの風景です。

蜘蛛の巣な電線

2012/12/24

チッタゴン戦争墓地

 チッタゴンの街中には、第二次世界大戦で亡くなった方々の戦争墓地Chittagong War Cemeteryがります。街の中の騒々しさから、隔離されている感のある緑豊かな美しい環境です。この戦争墓地の中に18人の日本人兵士のお墓が有り、伺いたいと思いながらも5度目のチッタゴン訪問でやっと訪れることが出来ました。

 そのお墓は、連合国の兵士のお墓から少し離れてぽつんとあり、大陸から離れた島国の日本のような感じも受けます。しかし、こんなに丁寧に、加えて公平に美しく緑の手入れをされているのを見ると、日本人として感謝の念が絶えませんでした。墓碑の前で刻まれた日本兵士の名前を見ていると、当時の日本から遠くまで、このベンガルに来て、ここで亡くなった日本兵の方の事を思わずにはいられません。日本人としての存在や、彼らに対する日本とは、祖国とは、を暫く考えていました。

 気が付くと、私の横に管理のおじいさんが立っていました。彼は、私が長い事、そこに立っているのを黙って待っていたようでした。彼に頭を下げました。丁寧に管理されていることを。彼は何か言いかけましたが、頷くだけでした。私は、ここにきて良かったと思いました。一人の日本人として改めて考える時間を与えてくれたような気がします。

 造園を学ぶ人にとって、この空間の緑の管理の仕方や植栽を見るだけでも、とても価値が有ります。花の使い方、樹の植えている位置、取り囲む樹木など、見るべきものが沢山ありました。この空間の意義や存在について、それを緑の植栽が作り出すことの一助となっており、とても実感できます。


うつくしい空間です

2012/12/23

チッタゴン・シタクンダの植物生態園

 Chittagong(チッタゴン)から37kmほど離れた場所にSitakunda(シタクンダ)という場所があります。そこに植物生態園(Botanical Garden and Eco-park)が有り、今日はそこへ調査に行きました。この山の頂上は、GPSで測ると標高196mで、さほど大きい山ではなく、丘陵地といったところでしょう。地元の人へヒアリングをしたり、訪れている人に聞いりしたのですが、この山の名前は無いと地元の人は言っていました。

 この植物生態園の中には、すっきっとした流れの滝が有ります。これも名前が無いと聞きました。日本的に言えば「白絹の滝」といったところでしょうか。バングラデシュでこれだけの落差のある滝は、そうそう無いのではないだろうかと思います。

 ここの植物生態園は、丘陵地から見るベンガル湾(the bay of Bengal)の眺めの景観と滝を目当てに来る人が多く、チッタゴンの学校での遠足やピクニックに来る場所で、子供たちにとっては一般的な空間だそうです。植物ももちろん豊富に見られますが、バングラデシュで一般的に見られる植物が多いような気がしました。

きれいに一直線で流れています

2012/12/22

ベンガルの夕日

 京都から約1日かけて、バングラデシュのチッタゴンにつきました。着いた時にはもう夕方です。タゴールの詩につづられているようなベンガルの夕日はきれいで、疲れもだいぶ無くなるような気分にさせてくれます。バングラデシュの風景の美しさを出してくれているような感じです。

夕焼けがとてもすがすがしいです


2012/12/19

京都府立植物園のイルミネーション

 ちょうど今、京都府立植物園では、夜にも開園しています。職場の横にあるので、帰宅がてら、植物園のイルミネーションを見に行ってきました。昨年も見学しましたが、今年も綺麗にイルミネーションがされています。冬のこの時期に行われる企画は、冬の寒い、張り詰めた空気の中、光がとても明るく見られます。

植物園です

2012/12/16

門からの景観

 門は、街の景観を彩る要素の一つです。境界を区切るもの。境界である塀から入り込むことのできる出入口。開門されていても、そこには一つの境界線が引かれています。門の内側から見ると、内界と下界との境で、その門の外から、別の空間が広がります。内なる空間から外の空間との「つなぐ線」となっています。人が門へ向かう場合、移動はある程度直線的ではありますが、そのつなぐ線は、それを簡易にふさぐ空間境界を作り出しています。

 もう一つは、門の内側から外側を見出す際、その新たな空間の予感と新たな時間を作り出す可能性を持ちます。窓も同じ感覚を持ちますが、基本的に出入りするものではないと考えると、門と窓との違いは大きく分かれてきます。窓での視覚的なもの、門では視覚的なものから、さらに加えて、体感的なものが付加されてくるのです。門の在り方は、ランドスケープとして重要な要素です。空間を見る、空間の線を見る際、とても重要な要素になってきます。

 写真は、京都西陣にある雨宝院の門です。
 
雨宝院の門を内側から見ています

2012/12/10

京都国際会館の庭


 大学院生の講義の一環で、近くにある国立京都国際会館の見学に今朝行ってきました。ちょうど雪が降っているところであり、寒いながらも、なんとなく京都らしい感じが出ています。館内の見学は、60年代のデザインをふんだんに見る事ができ、私自身も興味深い見学だったの一言です。見学の引率の方の説明も分かりやすかったので、学生たちもよく理解できたのではないかと思います。

 さて、館外のランドスケープデザインが私にとってやはり興味をもちました。池とその上の回廊。借景には、周辺の山を配し、その映り込みを池面に見せる演出。そして、今日の雪の空にとても合っている様は、相乗効果の美しさを作り出しています。また、建築の存在が、このモダンな庭園にとてもよくあっており、良く考えられた空間配置のデザインだと思いました。


雪が良く似合います

2012/12/09

高桐院庭園見学


高桐院庭園見学

 学部生を連れて大学近くの高桐院へ庭園の見学に行きました。早朝から見学したので、来訪者も私たち以外、ほとんど無く、ゆっくり2時間弱見学をしました。靴を脱いで書院へ入ると、この時期なので、足の先から寒さが伝わって来ます。それでも、緋毛氈の上に正座して南庭を見ると寒さを忘れるような凛とした空気感がありました。

 この高桐院は、私が大学院生の頃、何度か神戸から京都まで調査の手伝いに来ていました。その調査は、大門から書院への「つなぎ空間」の調査で、ここに訪れるとよくその当時の事が思い出されます。

 この高桐院の南庭は、江戸初期に作庭された簡素な庭で、現在は、イロハモミジ(Acer palmatum)の庭として季節感を演出してくれます。この時期は、ちょうど落葉し、木々の幹や枝の状態が遠目でも見える時期です。院生の頃に比べると、なんだか樹の表皮に地衣類のウメノキゴケ(Parmotrema tinctorum)などが着生しているようで、そのような樹ばかりになっているような感じです。樹そのものの樹勢が悪くなったのか、もしかすると、この地の空気が清浄であることから着生を促しているのか…。古木といった趣を添えている感があり、見た目には美しくもありますが、昔の調査の時に見た樹と比較すると、なんだか樹に元気が無いような感じも見受けられました。樹にとってどうなのかは、遠目なのでよく分からないのですが…。

 少なくとも、以前よりも比べて、この紫野界隈の環境が若干変わっただろうとは思います。

凛とした空気感です

2012/12/07

キャンパスの紅葉


 北山キャンパスの中には樹木が多くあります。キャンパスができる前から生えているニレ科の植物は、氾濫原であった当地の名残です。緑豊かなキャンパスの中で、今の季節とりわけ綺麗なのが、タイワンフウです。このフウは、青空ととても映えるような、きれいに色づいています。ここに赴任して4回目の初冬を迎えますが、毎年綺麗に咲いています。徐々に色のコントラストが変わってくる様は、季節感を良く伝えてくれる晩秋から初冬の光景です。

毎年綺麗に咲いてくれます

2012/12/04

渋谷の街路樹


 渋谷の神宮前の通りにある造園会館の前の街路樹は、もう剪定も終わり、だいぶさっぱりとしています。冬らしい装いに変わった感じを受けます。

 街路樹の剪定の仕方を見ると、造園事業者の剪定の仕方が、地域ごとに違って見えます。京都の剪定、神戸での剪定、もちろん東京での剪定・・・。それぞれ、個性が見られるのも面白いものです。
 
 とても美しい剪定の街路空間であると、歩くだけでも楽しくなります。それが、特段意識していなくとも、視野の中に無意識に入っていることから、無意識の中の美的空間を提供してくれているのでしょうね。


冬の装いです

2012/12/03

東京代々木公園のケヤキ


 東京のケヤキは、ちょうど今、散りかけていたり、美しい葉の色を見せてくれていたりして、街の空間を鮮やかに彩ってくれています。関東のケヤキは、ひときわ美しく色を見せてくれます。写真は、東京代々木公園のケヤキですが、青空に映えて、とても美しいものです。葉が落ちた後の枝だけも美しいのですが、色のついた錦秋あでやかなケヤキもまた美しいものです。12月に入り、もう間もなくこの葉も落ちていくことでしょう。この木は、今が最もきれいな落葉期ですね。

鮮やかな黄色です

2012/11/24

赤穂の田淵邸庭園見学


 兵庫県赤穂市に意趣を凝らし、数寄屋好みに凝縮した庭園があります。田淵邸庭園がその庭です。初めて入れてもらい、庭園内部を見学させて頂きました。非常に意趣のある風情と、数寄屋好みの茶室、露地の空間は非常に美しいものでした。庭の意匠が、あまりにも多くあり圧倒されました。

 地方都市ではるのですが、これだけの庭を持っているのは、当時作庭した際のすごさがしのばれます。この庭は、年に何度か公開されているのですが、今回は特別に見学させていただきました。非常にゆっくりと庭を見れて、細部まで観察させてもらい、よい勉強をすることができました。
 

露地の空間です

2012/11/20

ルミナリエの昼間の光と準備作業


 神戸の東遊園地では、現在、ルミナリエの準備作業が進められています。電燈光のまだ点灯されていない支柱だけの光景は、朝や夕方の太陽の光が差し込むと荘厳な感じで、支柱だけなのに美しくさえあります。電燈の球の青や緑、赤の色が太陽の光に透けて、その透き通るような色合いを見せてくれますので、それだけでも美しい光景なのです。

 また、支柱を支える蜘蛛の巣のように張り巡らされる針金のデザインも光に反射して美しいものです。旧外国人居留地のルミナリエ作業光景は、神戸の冬の訪れをとても感じさせてくれます。

差し込む光が綺麗です

2012/11/11

櫻宮神社の御火焚祭


 家の近くに櫻宮神社というお社が有ります。今日は、御火焚の日でした。よく行くお饅頭屋さんの女将さんに聞くと「おほたきさん」と言っています。心身の穢れを拭う神事との事です。今日は終日、雨ではあったのですが、このお社の境内では、木をしっかりと組んで、御火焚をされていました。

 私は、この神事を京都へ来て、今日始めて目にしました。御火焚さんがあることは知っていたのですが、見る機会が無かったのです。京都に住むと季節ごとに色々な行事を目にすることが有ります。この御火焚さんもその一つです。

 この櫻宮神社は、決して大きな神社ではありませんが、小さい神社ながら春になると綺麗に咲くサクラの木があるので、前から知っていました。町家の中に埋もれているような神社なのですが、今日の御火焚さんは雨ではあっても、賑やかな境内になっていました。地元の人にとても大事にされている神社なのだと痛感しました。町並みを形作るのは決して外見だけではなく、その中身も大切なものです。この御火焚さんの神事が、この町内にとってずっと続いていることが、町の空間を作り出す力なのでしょうね。

 ぜんざいの接待も受けて、少しはだ寒い今日の気温ではあったのですが、お腹の中はあったかい感じで足取りも軽くなって、家に戻りました。

御火焚さん

2012/11/10

太陽の塔


 調査で大阪万博公園へ定期的に訪れています。調査日で天気のいい日は、気持ちがいいものです。入口を入ると目にする太陽の塔。いつも見る岡本太郎の太陽の塔は、この公園の顔で、存在感と迫力が有ります。こんな大きな造形物が残っていることに、いつもながら感心してしまいます。

 私は、大阪万博の世代ではありませんが、公園内の当時のパビリオン等を紹介する場を見ると、すごいなと常々思います。この展示物を見ると、この大阪万博の時から日本のデザインが大きく変化を持ったような気がするのです。大きなうねりのようなもの。1970年から日本が大きく変わったのだなと思いました。それを今に伝えるための万博記念公園は、大阪だけではなく、日本の大きな生きた遺産です。

太陽の塔の顔

2012/11/06

都市の社寺林内の樹木調査


 京都市内には数多くの寺院があり、その中でも社寺林の存在は、都市生態系にとって重要な要素です。都市にとっての緑のパッチを提供している重要な空間なのです。現在、ゼミ生がその調査に取り組んでいます。私も興味がとてもあり、ゼミ生の調査指導という事もあって、一緒に調査に行っています。入るには外から森が詳細に見られる神社もありますが、大きな神社の場合、外からでは見られません。そこで、各神社の宮司さんへお願いして神社の森に入る許可を頂いて、森の中での調査をさせて頂けました。


 昨日は、船岡山にある建勲神社の調査をさせていただき、今日は京都御苑に東側に隣接する梨木神社の中をみさせて頂けました。
 
 
建勲神社での調査
梨木神社での調査
 
 
 私は、都市内でも余り手の加えられていない、もしくは、自然のままの樹林の空間が、社寺林では若干残っているものと、勝手に思っていました。しかし、思った以上に手入れがされており、自分の幻想だったと思いました。しかし、そういった人手の入った空間は、逆に見られている樹木の緑と、疎林になっていることで、射す日の光が明るいことから、都市に生息する鳥類たちにとって、貴重な生態系の場を提供しているのは間違いありません。






2012/11/03

秋桜


 いわゆるコスモスです。京都府立植物園には、このコスモスが今、ちょうど見頃です。手入れもとても行き届いているので見応えがあります。コスモスは幾つかの種に分かれていますが、良く見る種は、オオハルシャギク(Cosmos bipinnatus)といわれるものです。原産は、メキシコだと言われています。メキシコから欧州へ、そして日本へきて「秋桜」と綺麗な名前を付けられるところなどは、日本らしいような気もします。

 京都府立植物園では、西洋庭園の一角にこのコスモスを植えています。雰囲気がこの空間によく合います。


今が見ごろです

2012/11/01

ジュウガツザクラ


 京都府立植物園へ、講義のための植物写真を撮影に行きました。この花の名前はジュウガツザクラ、十月桜(Cerasus subhirtella)といいます。エドヒガンとコヒガンの雑種ともいわれているサクラですが、この時期に咲くサクラとして春の満開のサクラと比べても味わいがある花です。晩秋の青い空に映えて、凛とした花びらの感じは、とても美しく感じます。

桜色が空に映えます。

2012/10/31

万博公園の森の見学


 今年も大阪吹田にある万博公園へ、学生を連れて見学に行ってきました。人工で植樹してきた樹木の状態が、今や森になっています。森の復元開始から40年を超え、都市部における生物多様性の学べる良い環境、施設と云えます。もちろんレクリエーションにも最適な空間ですが、今回は、「学ぶ」ことが中心です。毎年、樹木を上から見ることが出来る施設のソラードにいくと、樹木の状態がよく見えてきます。学生の皆さんも色々と学ぶきっかけが出来たと思います。
 
 いつもですが、独立行政法人日本万国博記念機構にはお世話になりました。ありがとうございました。


ゼミ生も見学に参加しています

2012/10/30

紫明通りの街路樹二段階剪定



 紫明通りでは、二段階剪定がきれいにされています。丁寧に選定された街路樹が、朝日にあたってとてもきれいに見られます。紫明通りには街路樹だけではなく、中央分離帯に「紫明せせらぎ公園」があるため、京都市内でも緑豊かな通りの一つになっていると思われます。

光の差し込みがきれいな通りです



2012/10/29

造園学会関西支部京都大会


 造園学会関西支部京都大会が京都造形芸術大学で1027日から28日にかけて行われました。エクスカーションでは、七代目小川治兵衛作庭の清風荘庭園の見学、交流会では、京都大学の楽友会館といった大正14年築のスパニッシュ・ミッション系の建築で行われました。研究発表も本研究室のゼミ生が、京都市の街路樹二段階剪定についての研究発表で関西支部賞を受賞してくれるなど、盛りだくさんでした。

 交流会での楽友会館の内部雰囲気は、とてもよく、ゼミ生と一緒に見学しました。こういった建築の活用は、とても素晴らしいと思います。歴史ある京都大学の大きな資産の一つと感じました。

学友会館の内部です。重厚です。

2012/10/22

夕暮れの下鴨神社


 大学の北山キャンパスから自転車で南に10分弱ほど走らせると、世界遺産の下鴨神社があります。調査なども終わり、自転車で下鴨神社へ行ってみました。京都の職場に来て良かったと思えるのは、少し動けば、様々な文化的空間に出会えることです。

 夕方から漆黒の空間に落ち着く時間の一瞬の空色です。なんとも幽玄な空間が広がります。この光景は、京都に住まいする人の特権でしょうね。

夜前の下賀茂神社です

2012/10/21

大将軍八神社境内の豆吉神社


 家から少し歩いたところの一条通に大将軍八神社があります。今日は、祭事の天門祭の日です。散歩がてら見に行ったのですが、たまたま辻廻りの時間帯だったので、境内にはほとんど人がいませんでした。参拝し、くるりと本殿を回ると、大杉大神社があり、その横に、小さなちいさな「豆吉神社」があります。全てのものが小さいのです。お社、鳥居、狛犬、そしてご神体。小さな空間がそこにあります。一願成就の神様です。とにかくかわいらしい神様です。

 この大将軍八神社は、境内でゼミ生による鳥類調査の際、調査指導で一緒に境内を回っていたのですが、大杉大神社の横に小さなお社はあったことに気が付いておきながら、ちゃんと「豆吉神社」と神様のお名前があるということを、今日初めて知りました。大杉大神社の関連のものだと勝手に思い込んでいたのです。何度もこの神社に調査に来ながら、鳥類調査で有ることもあって、視点が中ぐらいから上ばかり見ていたのだとつくづく思いました。
 
 人は、見ているようで見ていないものだと、豆吉さんを見て、実感しました。
 
お社の横にちょこんとあります
 

2012/10/18

あたらしい東京駅


 今月、東京駅が復元されてグランドオープンを迎えました。辰野金吾、葛西萬司らが設計し、作られていった当時の面影がやっと見ることができました。戦争を知らない世代にとっては、このドームの無い前の東京駅が「東京駅」であったのですが、ドームのある建築の風景は、以前にもまして存在感を作り出しているようです。周辺の高層建築群が気になるところですが、東京といった日々景観が変化し、躍動している都市にとっては仕方がないのでしょう。

 祖父母の見た建築の風景と、この時代に同じ建築の風景を見ることが出来る事は、とても感慨深いです。東京で大学生活を送るために東京駅に降り立った祖父の話でも、丸の内で働いて毎日東京駅を使っていた祖母の話も、今となってこの風景を見ると時代を超えた現実性を確信できた気が強くします。多くの人がその人の経験なりに、この東京駅を見て、いろいろな風景を感じたにちがいありません。

 建築は、空間に存在する構造物であっても、その構造物が人の記憶に刻み込むほどの大きな記憶の媒体なのだと実感します。

東京駅の内部です

2012/10/17

丸の内の見せる秋草



 東京の丸の内は、今とても賑やかです。先週末は丸の内仲通ガーデニングショーやJapan All Inが開催されていたりと、盛りだくさんでした。そのような中、丸ビルに継続的に展示されている秋草の花はとても美しく、日本の秋らしさを都心に出しています。こういった空間の使い方は、とても良い取り組みだと実感します。
 
 
ススキがアクセントになっています。

2012/10/16

都市緑化フェアでの空間の使い方



 緑化フェアは、都内各地で開催されていますが、緑の使い方の一つの方策を提案しているのも見受けられます。今回の日比谷会場では花を上手く使っています。日比谷公園で「花」はとても良いモチーフです。秋空にその花がとても美しく映えてきます。この空間にはアキアカネも多く飛んでいるので、毎年、当たり前に見るのですが、都心部であることを忘れそうです。

秋空が映えます。きれいな秋空です。

2012/10/15

日本野の間



 都市緑化フェアの日比谷公園での会場にてのエキシビションの一つに興味深いものがありました。大和リース出典のエキシビションです。タイトルが「日本野(にっぽんの)」で、都市内における風景や光景を緑で表現するといった出典展示物です。担当の方ともお話しさせてもらったのですが、コンセプト、展示ブースも綺麗だと思いました。東京だからできるものかもしれませんが、今必要なものも盛り込んでいる展示でした。

日本野の間「感」
 
 見せ方、デザイン、空間の使い方が面白く、特にいろいろ角度で感じることのでき、五感を刺激するような空間が楽しめるものです。デザインや造園を学ぶ学生さんには見てほしい展示の一つですので、展示期間中に東京へ行く機会のある学生さんには講義の中で事例として薦めたいと思っています。

 しばらく見学をしていると来訪者の方々から、「植物の香りがする」といった声が自然と聞こえました。それだけ、緑の空間として五感を刺激するものなのでしょう。また、外国からの方が感心して見ていた土壁は、とても丁寧な左官業でした。視覚的な五感を刺激しているのになるだろうなと思います。

「感」の中です
 
 ランドスケープといった空間として、かつて名古屋で開催された「愛・地球博」で壁面緑化を多く展示されていたことの解答が、ここにきて出てきているような感じを受けました。

2012/10/14

東京・都市緑化フェア


 現在、第29回の全国都市緑化フェアTOKYOが都内各所で開かれています。写真は日比谷公園会場です。緑や造園をキーワードにした催しで、1028日まで開催されています。今回は、新しい緑化技術や行政の取り組みについて何かないだろうかと思い、企業ブースを中心に見学しました。一般市民の方々に向けた分かりやすい展示が多く、見に来て良かったと思いました。
 
 中でも東京都建設局のブースでは、京都市の街路樹についても展示されていました。東京でもPRされているのを見て、観光都市である京都の街路行政の取り組みに意気込みさが見えたきがしました。現在、研究室のゼミ生が京都市内の街路樹調査を進めていることもあり、もっと調査指導をしなくては・・・と思ってしまいました。

緑化フェアの入り口です

2012/10/01

秋空

秋空と滑走路と飛行機の光景は、旅行に行きたくなります。
10月になって、空がだんだん高くなっていくと尚更です。


空が高くなっています。

2012/09/27

首途八幡宮と小野照崎神社


 京都市上京区に首途(かどで)八幡宮があります。今出川通上京区智恵光院通今出川上る桜井町にその神社が有りますが、とても興味深い神社です。お守りも鳩をデザインしたもので中々、きれいなデザインです。京都には、思わず、なぜこんなところにこんな空間が…といったような、ちょっとした場所に色々と歴史をちりばめたようなものが多くあります。首途八幡宮もその一つだと私は思っているのですが、お社自体も石組みの小山で基礎を作っている様は、ほんのちょっとの山登りのようで、楽しい空間です。

 なんとなく、前の職場の近くにあった東京の下谷にある小野照崎神社の都市の中の山の空間を思い出しました。ここは、下谷坂本富士のある神社です。空間は全く違いますが、なんとなく「山」が同じだと思いました。個人的なのですが、どちらの神社も好きなランドスケープの空間です。

空間として面白いと思いました