2015/12/31

吉田神社境内の鏡餅

 今日は師走の大祓いの日です。午後3時から私も近所ですので参加しました。人型をお護摩し,厄を落として新年を迎えます。行事が終わると多くの人は,帰宅されますが,私は少しお参りを。境内の中にある小さなお社の前に鏡餅。たいへんかわいらしい感じで,なんだかほろっとします。

 というのも,この所,京都市内は年末年始だけではなく,年がら年中,国内外の観光客が多く,残念ながら日本や京都の文化を少々無視した旅行者,文化そのものを考えてくれない人も多いのです。そういったことから京都はたいへん落ち着きのない町になってしまっている感じが最近多く,なんとも,もの悲しい町になりつつあるようです。海外では観光地として評価の高い町ではあるようですが,町が年を経ていくごとに,歴史と文化が鉋で削られていくように薄くなっていく気がします。京都の静かな空間は,私がこの8年弱住んで思っている以上にだいぶとなくなっているような気もします。ですので,今日の師走の大祓いが終わった後のこの静かな境内は,とてもほっとして,こころが久しぶりに穏やかになれました。もちろん,賑やかな京都も楽しいのですが・・・。

 年末になって考える内容かどうか悩ましく,何とも相反してしまいますが,静かな空間もあることが京都の大切な文化の一端だと考えています。この静かな境内の余韻も文化の豊かさ,醸成した文化を実感できます。観光庁が設置された日本での観光客の誘致と,そこに住まう人も含めた文化の醸成。これは難しいですね・・。

鏡餅

2015/12/30

白川の小春日和

 散歩がてら白川の疎水沿いを歩きます。今年は昨年と違って,だいぶ暖冬のようで歩いていて小春日和の感じがします。カラ類やヒヨドリなどの鳥たちもそこかしこに飛び回って採餌をしています。
ひだまりが,あたたかいです

2015/12/29

年末の南座

 年の瀬になって「まねき」が揚げられ,気が付くと「まねき」も取り下げられて,お正月に向かう準備が進んでいます。いよいよ平成27年も終わりです。ここ数日から京都もせわしく忙しくなっていきます。


南座です

2015/12/28

厦門の緑 32 植栽と横断歩道

 中々,ユニークだなと思いました。人間らしい施工であって,交通量の多くないこの場所では何ら問題ないのだと思います。厦門市内では,こういった光景が幾つか散見されます。どうやって通るのか?と思うのですが,施工の人たちが,たまたま植栽をしてしまい,後からはっと気付くのかもしれませんね。とはいえ,いずれ改装されるだろうと思いますので一時の期間限定空間です。

歩道と車道
跨いで通ります



 

2015/12/27

泉州の空間 9 マングローブ

 洛陽橋の周辺には広大なマングローブの植林が広がっています。種までは詳しく分かりませんでしたが,おそらくメヒルギやオヒルギなのかなと思いました。植林をしてだいぶ増やしているようです。中々壮観な光景で,驚きました。

壮観で美しいです

2015/12/26

泉州の空間 8 洛陽橋(惠安洛阳桥)

 この泉州の町に皇祐五年(1053年)から嘉祐四年(1059年)にかけてつくられた石橋が有ります。大変特徴的な橋脚を持つ橋です。水の抵抗を防ぐために船の舳先を石で組んでいます。大水などの水量から抵抗を考えてつくられた橋脚を持つ橋なのです。大変貴重な橋だと私は思いすが,生活道路として電動スクーターで疾走するのは石橋を痛めそうで,何か規制がいるのではないかとつい考えました。

 この泉州には同時期に作られている石橋の安平橋もあり,石の産地でもある福建を代表する石の活用構造物が多いのも特徴ですので,何かネットワーク的に保全や活用ができそうだなと思いました。
 
船のような橋脚です

2015/12/25

厦門の緑 31 岸際の緑

 厦門市集美区の杏林湾沿いには,ヨシやヨギを植えていたり,自生していたりしている水際空間が有ります。そこは,ヨシきりやセッカなどの鳥類に加えて,各種魚類の生息の場にもなっています。水際空間には石を上手く組み込み,その隙間空間に生き物が生息し,際部には水生植物が生えていることで,さらなる相乗効果を上げています。この所,中国各地での公園や緑化空間において,こういった取り組みが多く見られるようになりました。生物多様性に対応した空間づくりの良い例なのでしょうね。

朝靄の光景です

2015/12/24

厦門の緑 30 BRTの路線緑化

 冬の厦門でもブーゲンビリアが咲き誇っています。今回の調査滞在中の気温がだいたい18度から23度の間でしたので,問題無く咲き誇っているのでしょう。この時期であっても厦門は多くの花が咲いています。冬の国である日本から来た身にすると,少々戸惑う感じです。

厦門北駅から第一波止場駅迄の路線です


2015/12/14

神戸での庭園見学

 私が世話人をしている「ひょうごの名園を考える会」で,ゼミ生が参加してくれました。今回は50弱の参加者が有りましたが,本学からは4名が参加し,神戸元町を上ったところにある相楽園の庭園で実地見学をしました。火垂るの墓でも書かれてある神戸大空襲より5年ほど前に撮影された写真から今の状態との比較を学ぶことで,庭や建築構造物の状況変化を深く学ぶことが現場で出来たと思います。ほんの70年前にあった和風建築物が無くなり,別の構造物に変わっている様は,大きな歴史の違いを見ることができ,良い勉強になったと思います。
 相楽園は小寺氏のものといったイメージが強いですが,もともと九鬼家の所有でもあった場所もあり,私にとって大変親しみがわきました。
 
ゼミ生たち4名が参加です
 

2015/12/13

岩倉での鳥類調査

 現在,京都岩倉やその周辺での鳥類の調査をゼミ生が進めています。今回も指導がてら,同行しています。フィールド調査ですので,ゼミ氏が数名で行っています。実際の外での調査を,今回初めて経験するゼミ生もいますが,良い経験になると思っています。鳥類調査は朝が早い調査ですので,寒い中行うのですが,動き回るのですぐ暖かくなります。この時期は冬鳥が見られますが,農耕地が多い場所を調査している分,タカ類も見られ,なかなか楽しい調査です。

日が当たると暖かい調査です

2015/12/12

伏見町角のお地蔵さま

 京都の町中の辻や路地などの一角に,お地蔵さまが大変多く設置されています。町の景観の一つです。空間にとけこんでいるお地蔵様たちです。この写真の伏見の町中でのお地蔵さまには小さいお地蔵さまも置かれています。ここを管理されている町の方のやさしさが見えるような光景です。
小さいお地蔵さまもいます

2015/12/02

大山崎山荘のコンクリート

 大山崎にある美術館です。安藤忠雄さんの建築が敷設されています。完成した当初,院生の時でしたがこの建築を見て衝撃を受けた記憶が有ります。シンプルで美しいと思ったのです。今では学生を連れて見学に行きますが,見るたびにシンプルだなと感じている建築です。色々な意見はあるでしょうが,私はこの建築を見てきれいだなと感じるところです。


2015/11/13

朝の鴨川

 朝の鴨川では,散歩の人やくつろいでいる人を見かけます。それを見ているのはカワウやコサギ,カルガモ達です。のどかな朝の光景です。こういった環境が町中で見られるのは,京都ならではの光景です。

小さい画像ですが,鳥たちがいます

2015/10/30

堀川通の街路樹

 錦秋に近づく京都の街路樹光景です。二段階剪定の美しい街路樹の街路が続きます。京都のもう一つの美しい光景です。

錦秋街路樹

2015/10/29

現在の梅田貨物駅跡地

 この旧梅田貨物駅跡地は,大阪の都心に唯一残された広大な空き地です。24haあります。現在は草原的な感じなので,私はこういった荒涼とした風景が好きですが,ここに広大な建築物と緑化空間が13年ほど後には完成しているそうです。ランドスケープをしている身にとっては,とても気になるのとわくわく感がつい出てしまいます。普段入れないこの空間ですが,入らせてもらってはじめてこの空間の広さを実感しました。既にコオロギ類が生息しており,この子たちにとって今では一時的な都会のオアシスになっているようです。不思議な気がします。人の力で変化した空間に小さき生き物たちの生息の場所を自分たちで得ていくことは,とても不思議です。

広がる草原地

2015/10/26

圓通寺庭園と景観

 大学院の演習で今年も圓通寺さんにお邪魔しました(いつも有難うございます)。平庭式枯山水庭園の向こう側に広がる叡山の借景が美しい庭園です。毎年何度か来ますが,定期的にはこの時期の大学院の演習で必ず来ています。見ていく中で同じとした景観を見られないのが,借景庭園の面白さです。叡山の風景が刻々と変化しています。その風景の様を見るのは楽しいのですが,周辺環境の変化はどうもいただけないものも多く,悩ましいことが山積しています。
 圓通寺周辺の土地区画整備事業から居大きく変貌した景観の様相は,なかなか難しい直面になってきていると思いました。「たてもの」が増えてしまい,そのデザイン,素材の様相に残念なが,調和とはいいがたいものが見受けられます。新規に作られる構造物とその周辺景観との調和は難しい時代になっていると,この地に来るたびにつくづく思うところです。それぞれの経済的な問題や美的な感覚の問題もあり,すぐに解決できる話ではないのですが,京都の市中でもこういった様相に直面しています。ほんとうに難しい問題です。
 この演習を通じて,学生達にはそういった目を持ってもらえれば,演習の甲斐もあるのではないかと思っています。
 
今日は寒いので,庭は凛としています

2015/10/23

廃線活用の緑道

 兵庫県明石市や播磨町から加古川市にいたるところにかつて別府鉄道が走っていました。がったん列車と言われていたそうですが,とてもかわいらしい列車です。廃線になったのは昭和591984)年。その後,その軌道跡には緑道が作られ,住民への憩いの空間になっています。こういった転用はとてもいいと思いました。ニューヨークの鉄道廃止の軌道跡を活用した例と同じです。こちらの別府鉄道の方が先駆的ですが。


保存されている列車です
軌道跡の緑道
 


2015/10/13

高野川のサギ達


 賀茂川と合流する前の高野近辺,御蔭通の橋からの高野川です。東横は下鴨神社の糺の森が近くにあります。高野の川は賀茂川より水質がきれいです(以前,水質調査した結果です)。その高野川にアオサギとコサギが,それぞれ石に乗っての採餌中の光景で,そこを写真に撮りました。この川はカワムツやオイカワなどの魚影が濃い所ですので,よくサギ類がたくさん確認できます。

二羽います
 

2015/10/12

秋のモミジ

 下鴨神社は賀茂御祖神社といいます。境内には多くのモミジが見られます。今の季節は,まだ色づいていません。少しだけ離れたところにある岡崎の無鄰菴では,モミジが色づいていましたが,今年は早いのではなく,夏の雨の影響が有るとの事でした。ここの下鴨神社の境内のモミジは夏雨の影響は見られず,いつもと同じ季節感です。

緑がまだ色づいていません

2015/10/11

秋のお祭り

 吉田神社の今宮社神幸祭です。10日は夜9時ごろまで賑やかな声が響き,太鼓の音も勇壮です。地域に根付いたお祭りはこれからも続いてほしい日本の秋の季節の光景です。文化や伝統が色濃い神社のお祭りですが,人文,社会環境として,こういったこともランドスケープの大切な要素だと私は思っています。

暖かいあかりです

2015/10/05

空と雲

 吉田界隈の光景です。空の青色と雲の線がとてもきれいな光景だと感じました。秋晴れの空です。

空の青色と白色

2015/10/04

高野の光景

 中秋を過ぎて,晩秋に向かう手前のこの時期の夕焼け空がとてもきれいです。高野の川面に夕闇が映り込み,空が暗茜と移って行くこの時間帯を見るのは,私にとってとても好きな光景なのです。久しぶりにこういった景色をみることができて,日本の京都にいることを実感できます。
 
茜色です
 

2015/09/24

構内から見る月

 昨晩の月です。とてもきれいで周りを明るく照らしてくれています。

2015/09/05

能登の千枚田

 能登にある千枚田です。まだ青々としています。収穫まではまだ先です。風に吹かれて稲が気持ちよさそうでした。観光客も数多く来ていましたが,この空間の維持をする人たちのご苦労を考えつぃまいました。大変な労力の必要な棚田で,さらに日本海側ですから気候も厳しい斜面での空間です。残念ながら手前の空間にはもう放棄された田が散見されました。高齢化の問題がだいぶとあるのかもしれません。担い手の不足もあるのかもしれません。この千枚田の案内板にはボランティアによっても作業がされているとも書いてあり,頭の下がる思いです。ただ,なかなか厳しいのではないのかなと思いました。かつて,日本の各地で美しい棚田が見られました。私の調査フィールドであった神戸市西区でも谷津田があり,美しい稲穂の空間がかつては広がっていました。しかし,農業従事者の高齢化と次の世代の継承が無く,日本各地での里地里山がだいぶ疲弊しています。このことは,私が農学部生のころから言われていましたので,愛大で学んでからもうだいぶと時間が経っているものの,根本的な解決は大変難しいようです。言うのは簡単なのですが,継続するのは大変難しい。棚田は,日本を含めたお米文化圏の宝ですが,私たちが思うほど簡単な問題ではないのです。里山イニシアチブでもいわれていますが,よく考えると,李錬は大切であるものの,文字で言うのは易きものです。生物多様性国家戦略でも常日頃言われているものの,実行するに至っては中々,進まないのかもしれません。ルーラルランドスケープともいわれるこの空間に,私達に何ができるのか,考えていくとむなしくなることもありますが,できる限り自分たちの知恵や力をうまく使っていければと考えて,前に進めたいものです。


日本海の蒼と棚田の緑。きれいです

2015/09/04

佐木島のねこ

 瀬戸内の島に行くとそこかしこに何故だかねこが見らけれます。もちろん,近くの大久野島(ウサギの島)にはいませんが,この佐木島には,ねこがこの所,多く見られるような気がします。増えているのかもしれません。1頭を眺めていると,そこかしこからわらわらと出てきました。どこかで私を見ていたのかもしれません。

 確か,一昨年行った愛媛の二神島の方ではもっといたような感じです。瀬戸内の穏やかな気候が,このねこたちにとっては良い空間なのかもしれません。ただ,この佐木島は漁師さんがいない(昔から漁師さんはいてはいけない,殺生をしてはいけない島なのです)なので,魚をもらえるわけでもなく,他の島に比べると,少ないかもしれません。
 
駐在さんの家の前にたくさんいます
 

2015/09/03

裸の島の宿禰島と佐木島の植生

 今年は,厦門より戻って早々であったことと田舎家の片づけなどでゼミ生を連れて,佐木島には行けなかったのですが,島はいつものように穏やかでした。フェリーから眺める「裸の島」の宿禰島ものどかに波間に眺められます。このぽつっとした島の景観は,瀬戸内で散見される光景です。

 こういった景観は,穏やかな景色としてとても美しいといつも思うのですが,よく見ていくと島の植生などが徐々に変わってきているのではないかと思うことがあります。一時期の松枯れに代表される植生変化が思い浮かばれるところです。今問題なのは,生き物のアンバランスな状態が,もしかすると植生まで変化しているのではないかと思うところです。宿禰島はわたっていないので佐木島から見るだけですが,一時期より緑が多くなっている気もします。島によって緑が多くなっている所,少なくなっている所が見て取れるようです。宿禰島の向かいにある佐木島に目を向けると,人の数よりもどうもイノシシの個体数の方が多いようです。農作物の獣害もひどく,下層植生もだいぶ荒れてきていることから,この瀬戸内の穏やかな顔とは別に,島じまでは色々と困ったことも浮き上がって見えるような気がします。


フェリーからの眺めで左の島が宿禰島。

2015/08/09

朝の糺の森

 神社の境内の光は柔らかいです。朝のほっとする京都の光の柔らかさです。

朝の差し込む光です

2015/08/01

厦門の緑 29 厦門の剪定

 国立華僑大学構内の剪定です。中々,ダイナミックに剪定しています。なぜこの時期?と思ったのですが,ちょうど学生さんの夏季休暇に入った時期が理由だそうです。

バシバシ切っています

2015/07/31

厦門の緑 28 杏林湾の水辺空間

 住んでいる杏林湾の緑地は現在整備中で,今年中には整備が終わりそうな勢いで植栽,施工などどんどん進められています。それに合わせて周辺の構想建築物も同時進行で進められていますが,中国のこの施工スピードには驚くばかりです。この杏林湾沿岸の親水空間には生態的にも配慮した空間を作っています。写真は,ヨシを配した空間の一部です。ここにはムシクイ類がすでに生息していました。今の中国では,こういった空間を作ることが多く,「生态文化」といった単語で表現されます。まさしくその通りです。

生態文化空間

2015/07/30

厦門の緑 27 公園の園路

 厦門の公園の園路は,中国的な「舗地」が施されているものがあります。写真は大きめの玉石を使った舗地です。歩きにくいといったことは有りません。

丸い石です

2015/07/09

厦門の緑 26 マンゴーの街路樹

 厦門市内にはマンゴーの街路樹が沢山あります。小ぶりのマンゴーが今の季節,実をつけて急に落ちてきます。運悪く当たる人もいるかもしれません。この実,私はまずいとばかりおもっていましたが,それは勝手な思い込みでした。貰って一つ食べてみると,日本で食べられない濃厚な味です。とても甘くておいしいのです。百聞は一見に如かずとはよく言ったもので,小ぶり,青い,堅そうといった見た目の「思い込み」で「まずそう」と脳が勝手に変化し判断していたようです。今では,小ぶりでも,青くとも,柔らかく,実は甘くておいしいといった認識に代わりました。
 ただ,マンゴーはウルシ科ですので,果皮や樹皮の白い樹液が付くと弱い人にはかぶれてしまいます。私はかぶれてしまったので,成っている美味しそうなマンゴーを見ても,触れそうにありません。公共の街路樹ですから勝手に採取してはいけないのでしょうが,地元の人は,盛んに採取する人を良く見かけます。そしてそれを売るそうです。すごいですね。

 マンゴー(芒果)街路樹は,初めて経験する本当に美味しいエディブルランドスケープです。

マンゴーの樹

2015/07/08

厦門の空間 7 雨上がりの風景

 家から見る朝の厦門北駅方向の風景です。北西の方向になります。厦門では,毎日ではありませんが雨が夕刻辺りに降り,雨があがると少し水墨画のような景観が見えてきます。現代的な高層建築群ですので,山水風景とはいきませんが,遠方の山がとてもきれいに見る事が出来ます。

 現在の中国では,ほぼどこでも同じように見られる高層建築物の景観ですが,今の学生さんたちにとってこれが中国の景観です。

遠くに山が見えます

2015/07/07

厦門の空間 6 清朝末期の景観

 胡里山砲台(胡里山炮台)は,光緒帝の清朝末期に造られた砲台です。現在でも丁寧に保存された史跡です。こちら厦門では清朝時代の面影が殆ど無いような気がしています。この砲台が唯一の残り香かもしれません。ここは,史跡部分が,だいぶ改変されているのが少々残念ですが,砲台などは丁寧に保存維持されており,加えて,散策の為の緑もうまく配置されています。

砲台

2015/07/06

泉州の空間 7 占い

 開元寺の大門辺りに占い屋さんが陣取っていました。ただ,お昼の為か,暑いからか,席をはずしていました。日本でも中国でも占いで聞く内容はほぼ同じなのだなと思いました。

日本も中国も同じですね

2015/07/05

泉州の空間 6 路地壁

 路地の壁です。石と煉瓦で組まれています。地震が少ないからこういったデザインになっているのかもしれません。アンバランスのようで,バランスが取れている壁面です。

中々ユニークな壁面です

2015/07/04

泉州の空間 5 細長い路地

 一直線に続く路地です。この夏の暑い時期に,日中歩く人はあまりいません。私も歩きたくない状況です。朝か夕方になると良い散策路になるのでしょうが,12時前後の夏のじりじりした状態では,避ける日陰もないので,歩くには厳しい路地といえます。

暑そうです

2015/07/03

泉州の空間 4 路地と樹

 路地の真ん中に樹があります。大事にされているようで,この樹の下の横あたりに,木陰になる場所に石で作った座る物が有りました。恐らくこういった場所で,皆さん夕方などに歓談するのでしょうね。樹の形が大変ユニークで,なんとも楽しくなるような空間です。

夏には良い木陰です

2015/07/02

泉州の空間 3 路地

 古い路地の空間です。意味がよくわからないとても大きなシマウマのペイントがされています。ここは開元寺という中国国内でもとても古く由緒のあるお寺を中心に,古い町並みが残り,保存されている路地空間です。ここの空間には,路地がいくつもあり,人の生活感が残りつつ,中国で今,減少続けている古い町並みを残しています。こういった路地の光景は,文化を残す意味でも大変意義あることです。ただ,こういった空間に来た折によく目にするのは,壁芸術・ウォールアートペイントです。北京の胡同でも良く見かけました。もちろん,日本でも同じです。京都の中でも同じような光景を見かけます。

 なぜここにこういったペイントがあるのだろうとつい考えてしまいます。描いた人はアートのつもりなのでしょうが,お寺を中心とした空間で果たして適切なのか,芸術とは何か,これは独りよがりの芸術か?考えるきっかけを提示してくれています。少なくとも保存されている空間には相応しくないのではないだろうか?と私は考えましたが,押し付ける考え方はしたくないので,恐らく答えが有りそうで無いと言うものかもしれません。景観は変化するものですから,こういった物も有って良いのかもしれません。とはいえ,無い方がすっきりと昔の景観が見えますので,現状では相応しくないと言えるのではないでしょうか。

 ここは,泉州市人民政府により保存された空間の一部です。こういったことは,都市の景観に対して今後行政が,どう取り組んでいくのか?になっていくのだろうと思います。

縞馬がいます

2015/07/01

泉州の空間 2 アールデコ

 アールデコ調の建築です。民国時代のようですが,非常にきれいなエッジをしています。こういった建築が,中国ではふっとした際,見かけることが多いです。建築と町並みの空間の美しさを感じました。

気が付けば,中国生活も残り1か月となりました。出来るだけ今の中国をお伝えできればと思います・・。

アールデコ建築

2015/06/30

泉州の空間 1 古い家と樹木

 古い家があります。そこに樹木が生えています。家人は,どうやって生活しているのだろうかと考えてしまう建築と緑です。

緑に覆われています

2015/06/29

厦門の空間 5 曾暦按のお店

 つい入ってしまったお店です。骨董屋さん件,お茶屋さんでした。閩南形式の建築が素晴らしいのです。上手くリノベーションしています。お店の人に聞くと大変古いものだそうですが,大事に使っているようです。中庭もきれいに手入れされており,見る価値はあります。建具も古いものを使っており大変いい感じです。

 つい民国時代の茶碗を買ってしまいました。

入り口の緑も良い感じです

2015/06/28

厦門の空間 4 曾暦按の小さな家

 曾暦按(曾厝)は,厦門市島部の南にある集落です。華僑大学の建築歴史学の先生から,一度行かれたら楽しいですよとの声で,行ってみました。だいぶ観光化された感じを受けますが,中には小さな古い家が数件残っており,何となく,いいなあと思う建築と空間がありました。中庭になる場所に陽だまりと風がそよぐ光景はなんとも海に近い景観として心地よいものを作り出してくれています。

中庭がここち良さそうです

2015/06/27

晋江市安海鎮の白塔と再開発

 五層六階,約22mにもなる塔です。この安平橋(安平桥)の入り口にあったものですが,年代はよくわかっておりません。まだちゃんと調査がされていないそうです。横にあるお寺には,橋を護衛する2体の護橋将軍の石像が無造作に置かれていましたが,この像の年代が宋代に造られたそうですので,それよりも古い塔だというは聞きました。

 この塔の周辺は今まさに再開発がされており,荒涼とした光景が見られます。白塔が橋の起点だったはずのこの場所も再開発で何とも心寂しい光景になっています。夕方に訪れて見たのでなおさらそう思うのかもしれません。この安海鎮は古い歴史を有している町であるのに,経済的な理由から再開発を急ピッチで進められている暴挙として良い例です。本来なら,高層建築物を配するのではなく,白塔を中心としたかつての歴史文化城市を復元した方が良かったのにと思いました。この時代になっても,まだこういった,自身の歴史文化を軽く見る開発があることに私は残念で仕方がありません。中国での経済的なサイクルの重要性は大変理解できるのですが,一度壊した歴史文化の空間を戻すのは,不可能に近いので何とも言いようがないのです。

 こういった事例が少なくなっていけばいいのにと,この光景を見て思いました。

実はもっと荒涼としてます