2012/09/27

首途八幡宮と小野照崎神社


 京都市上京区に首途(かどで)八幡宮があります。今出川通上京区智恵光院通今出川上る桜井町にその神社が有りますが、とても興味深い神社です。お守りも鳩をデザインしたもので中々、きれいなデザインです。京都には、思わず、なぜこんなところにこんな空間が…といったような、ちょっとした場所に色々と歴史をちりばめたようなものが多くあります。首途八幡宮もその一つだと私は思っているのですが、お社自体も石組みの小山で基礎を作っている様は、ほんのちょっとの山登りのようで、楽しい空間です。

 なんとなく、前の職場の近くにあった東京の下谷にある小野照崎神社の都市の中の山の空間を思い出しました。ここは、下谷坂本富士のある神社です。空間は全く違いますが、なんとなく「山」が同じだと思いました。個人的なのですが、どちらの神社も好きなランドスケープの空間です。

空間として面白いと思いました

2012/09/23

中書島の寺田屋


 京都の伏見、中書島へ行ってみました。坂本龍馬さんのゆかりの地です。寺田屋へ見学に入りました。中から外の道の方を見ると通りの人が良く見えます。当時も、十石舟などを眺めていたのだろうなと思うと、今の風景が不思議に思えてきます。建築物も良く維持されているなと思いました。今でも宿泊できることを知らなかったので、史跡博物館に宿泊できること、その点でもすごいことだと思いました。活用しながら、このまま維持されることは大切です。この寺田屋は、歴史を後世に伝える大切な建造物といえます。

道を眺める

The flower planter of bicycle parking, Garden Museum


 庭園博物館のところには、自転車を置くプランターが有りました。花を植えつつ、シンプルなデザインで実用的に思えました。プランターに書いてある自転車のマークもシンプルで、見て分かるデザインです。こういったデザインが街の中にいくつも見られるロンドンの市街は、見渡すと様々なこの街に合う美しいデザインが見られます。日本ではどうでしょうか…。

シンプルなデザインです

2012/09/18

Royal Botanic Gardens, Kew


 王立キューガーデン(Royal Botanic Gardens, Kew)に行きました。植物園です。広大な敷地が丁寧に管理されています。パームハウスなども美しいデザインで、このガーデンは世界遺産にも登録されています。特に、奥のエリアは、見ごたえのある生態園です。

パームハウス

2012/09/16

Knot Garden, Garden Museum


 ロンドンのテムズ川横にある庭園博物館を見てきました。時間を作って、見に行きたい造園関係の施設の一つです。教会を再利用した施設で、こぢんまりとしています。展示は、J. Tradescantの関係のあるものが展示されています。中でも、庭で使用する道具がきれいに展示されており、勉強になります。

 庭は、ノット花壇(knot garden)で、これも美しく手入れされています。

Knot garden

2012/09/15

Sainsbury Institute, Norwich


 センズベリーの日本藝術学院へ行きました。大聖堂の横の敷地内にあり、研究の環境は、とても素晴らしいです。また周りの環境も美しいところです。そして、うらやましいぐらい、敷地内の庭もよく手入れされています。

2012/09/14

Sainsbury Centre for Visual Art , University of East Anglia


 NorwichUEAのビジュアルアートセンター(Sainsbury Centre for Visual Art)のオフィスに行きました。ノーマンフォスター(Norman Foster)の建築です。オフィスはガラス張りですが、建築がきれいです。行って驚いたのですが、建築がとても良い感じを受けました。1978年の建築ですが、古く感じません。内部も素晴らしいと思いました。この建築は、外的な空間と一体となっています。そこも面白い点です。長方形の建築ですが、空間に馴染んでいます。
 
Sainsbury Centre for Visual Art

 郊外にあるこのUAEのキャンパスは、緑が非常に豊かで、デザイン的にも植栽がうまく使われていました。特に外部の連続した芝生の空間を取り込んだ建築で、一体的に構成されているのは面白いと思いました。キャンパス内にはノウサギやリスが見られます。これがキャンパスなんだと実感することしきりでした。広大な敷地ではあるものの、キャンパスらしい空間を構成していることは、見ていて羨ましくとも感じました。

2012/09/13

SOAS Library, University of London


 今回の調査に欠かせなかったのが、ロンドン大学SOASの図書館です。図書館に行って、率直に、楽しくて仕方がありませんでした。蔵書のすごさは、1日でも3日でも居ても飽きない宝のような空間です。今回は、バングラデシュの景観調査で必要な文献を探しに来ました。日本でSOASの蔵書を先に検索していたのですが、Dr. Gina L Barnes先生のおかげでとても早く見ることが出来ました。感謝しきれないほど、とてもありがたかったです。(先生、ありがとうございました!)

 こんな素晴らしい図書館を持つロンドン大学で学ぶ学生さんたちが、私にはとてもうらやましく思えました。歴史だけではなく、その先を考えた図書館。とても素晴らしい研究環境です。一気にロンドンが好きになりました。


SOAS

2012/09/12

英国の明け方の空


 イギリスへ来て1日目のロンドンの明け方の空です。街はまだ混沌とした空気が流れているわけではなく、秋の清々しい凛とした空気が流れる時間帯です。まだ空には月が見られます。朝のこの時間帯は、私の好きな時間です。

徐々に明るくなっています

2012/09/08

音楽の重さ

   仕事を早めに終えて、京都市交響楽団の第561回定期演奏会を聞いてきました。今回の曲目は、珍しい曲目だと思っていました。なんとなく、重いのは分かっていたのですが、やはり聞いてみると、音楽の内容が私にとって重い重厚な曲でした。聞いていくとずんずん重くなっていく感じを受けました。このところ、仕事も忙しかったこともあったので、それと連動してしまったようです。今までないことだったのですが、全曲通して私にとって重たかったのです。特に、ペルトの「カントゥス~ベンジャミン・ブリテンの思い出に(Pärt : Cantus in memory of Benjamin Britten)」の演奏が重くのしかかってきました。重く圧し掛かってくる…つまり、演奏が感情を捉えるほど素晴らしいのです。4曲全てが重厚であり、重い空気の層のような感じを音楽で出してくれているのです。それは、たぶんすごいことだと思います。演奏者の方の力です。

 曲目自体、演奏者の方にとって、とても難しい楽曲だったのではと思いました。私は楽器を弾くことができませんので、なんとなくそう思ったのですが、聞いていて難しさが見えてくるような気がしました。言葉では、何とも難しいので、表現も難しいのですが、ここ最近では経験したことのない音楽の時間でした。演奏者の方はたぶん疲れただろうなと思います。

 2日後に出国するので、その前に、音楽で今までのくさくさした気持ちを切り替えられる・・と思って聞きに来たのが、逆に色々と考えることも多く提示されたようで、重く重く圧し掛かってしまいました。演奏後は、しばらく呆然としてしまいました。拍手を忘れるような感じです。周りの人の拍手が徐々に大きくなって、何か解放されたような気持になり、逆に重から軽へと変化した空気が、気持ちをだいぶ緩やかにしてくれたようです。音楽の力は凄いものだと、改めて実感した演奏会で、ぜひまた聞いてみたいと思いました。



2012/09/07

西陣雨宝院前の瓦土塀


 京都上京区の西陣界隈にある雨宝院は、桜で有名です。この時期、院の門前にある瓦土塀が、残照の照り返しを受けて、整然とした感じを受けます。残り夏の空間を作り出しているようです。このところ、京都では、豪雨的な夕立が多くあります。そういった中で、雨が止んだ後は、空気も綺麗になり、瓦土塀も汚れが落ちてすっきりしたように見えてきます。凛とした一直線です。

 西陣界隈でこれだけきれいな瓦土塀は、他にはないだろうと思います。博多で生活しているときに見た箱崎近くの崇福寺にある博多塀とよく似ていますので、前から気になっていたのです。この瓦土塀は、昭和30年代に直されたそうですが、この町とこの界隈に大きな財産を残してくれていると思います。この瓦土塀に関わった人は、地域に残る財産を作ってくれたのでしょうね。


タウンスケープの要素の一つ

2012/09/04

紫明通りの夕方の緑


 紫明通りの緑は、見るたびに良い場所だなと思います。京都の街中で、良くこれだけの緑が整えられているのが不思議なぐらいです。剪定と下草刈りが終わると、また緑が生き生きとした感じになってきます。京都市内での街路樹や緩衝帯の緑の使い方で、きれいな通りの一つです。
 
 特に、夕方に見るこの通りの緑はとてもきれいです。学生たちにぜひ見てほしい通りの緑です。
 
 
夕日と緑
 

2012/09/02

賀茂川のニレ科の樹木


 キャンパス横の賀茂川には、大きなニレ科の樹木がたくさん生えています。「大きな」という事は、何十年も前からという事です。実は、このニレ科の樹木は、府立植物園、大学キャンパス内にもあり、広範囲で見られます。胸高直径もほぼ似たような感じですので、同じ時期に生えているものが多いようです。

 この界隈はかつて氾濫原でもあったことから、ほぼ同時期に生えてきたのでしょう。今では、立派な樹木で存在感もあり、地域のランドマークとして十分な役割を示しています。これこそ、京都でも誇るべきランドスケープではないでしょうか。

北大路のランドマーク

2012/09/01

夕刻の清明神社


 珍しく遅くまで開門されていました。近所の子供たちの笛のお稽古のある日で、たまたま境内が開いていました。ちょうどその前だったので、中に入って参拝してきました。清明神社へは、よく寄って帰るのですが、この時期の空色がとてもきれいなのです。街の中のタウンスケープの要素の一つです。清明神社の社殿、植えられているクスノキの樹木、そして空の蒼い茜色。どれもが、その時、その時間でなければ見られない光景です。

夜の手前の社殿