2013/03/30

福島市の水雲神社


 福島市内に水雲神社というお社があります。住宅地の中にある神社です。何気に横を通って,神社の看板に目が留まりました。そこには,宮城県沖地震の補修寄付と大きく書かれてあり,一瞬,2年前の地震を思い出したのですが,よく拝見すると昭和53612日午後54分,灯篭倒壊壱基,横づれ破損壱基などが記載されていました。これを見て,そう言えば子供のころ,その地震の際の映像を見た記憶にたどり着きました。それは遠き記憶です。この東北の地は,地震とずっと向き合って対応してきたのか…とつくづく思いました。また寄付をしてこの神社を守ろとした人たちへの思いが伝わってくる気がとてもしました。地元の大切な物を守る。感慨深く思いました。

 神戸も復興に時間がかかりました。まだ完全に復興したと言えるかというと,まだまだの所は散見されます。2年前の地震の復興もまだまだこれからだと思いますし,これからが本当の復興へむけた多くの人との取組が結実するように願わざるを得ません。

水雲神社のお社です

2013/03/29

芝生の除染


 福島県文化財センターの「まほろん」へ,伺いました。施設については,担当の方からお時間を割いていただき,色々とお話を伺えたことから,文化財科学の講義に活かせたいと強く思いました(有難うございました)。
 
 もちろん,中だけでなく外でも,施設周辺のランドスケープがとてもいい環境を構成していました。子供たちや訪れる人たちへの体験的な野外学習環境の施設です。ソフトとハードがうまく組み合わさった環境でした。震災前のような本格始動は,まだされてはないそうですが,施設前の芝生の除染も進み,芝の張替えをされている途中でしたので,芝がきれいに根付いた時には,また子供たちの元気な歓声が聞こえるに違いないと思いました。

 見えないものに対する対応の大変さを実際,目の前にすると,ランドスケープを指導している自分として,何ができるのだろうと自問します。今できることは,講義の中で,学生たちにその空間の状態と,その対応の状況を色々と伝え,向後に対応できる人材育成かもしれないと考えました。

芝生の張替えです

2013/03/28

白河小峰城の石垣


 国の史跡でもある福島県白河市の小峰城へ行ってきました。県の方より,現認したほうがよいとのアドバイスを前日に受けて,急遽見に行きました。阪神淡路大震災の時の明石城と同じように石垣が崩落していました。明石城も石垣が美しい城でしたが,この小峰城も美しい石垣の景観をかつて作り出していたと聞いています。

 崩落した石を外して,安全なところに移動させ,また組みなおしていく過程を考えると,作業されている方々に頭が下がります。写真は,三重櫓下の箇所の石垣です。あの地震の凄まじさを今に伝えている状態です。

 城は,その土地にとっての景観要素です。この白河に訪れて思ったのは,お城の石垣が,この場の景観をつくっているような気を受けたのです。それだけ存在感の強い要素だと思います。復旧にはまだまだかかるとのことですが,時間がかかっても復旧した時のこの城の石垣の存在は,ますます白河の町の中で,大きな存在感をだし,そして復興の新たな価値を醸成していくのではないかと強く思いました。
 
 地域の景観を改めて考えさせてくれるお城です。
 

三重櫓と石垣です

2013/03/26

四条通の夕焼け


 きれいです。素直にきれいな夕日だと思いました。四条通を歩いているときに夕日を背にしていました。ふと自分の影の長さに気が付き,振り向いて夕日がきれいなことに気づきました。町の中のほんの一瞬の顔なのでしょうが,その美しい時間を見ることができたことは,幸せなことだと思いました。世の中にはきれいなものがたくさんあふれています。恒常的に見ることができるもの有りますが,自然の関するものは,その時その時の一瞬の美しさです。

 この美しさを切り取ることはとても難しく,私の写真では,まだまだ表現できていないと思います。町の中の空間をゆっくり見られるようにしなくてはと,この夕日を見てつくづくと思いました。
 
間もなく夕刻です

2013/03/25

道後温泉の湯


 週末に伊予松山に行きました。母校の愛媛大恩師の退官記念で訪れたのです。松山はやはり落ち着きます。学生時代過ごした町は,落ち着くのかもしれません。いってなんだかほっとしました。松山に行けばやはり温泉です。農学部からほど遠くない道後の湯につかってゆっくり物事を考えようとしましたが,湯けむりのようにさっと消えるように,何だか考えることがばかばかしくなりました。

 あまり,次のようなことをブログに書くことはないのですが,見てくれている学生もいるそうなので,今日の京都府大の謝恩会の場で少しお話しことの追記です。道後のお話をしましたが,湯に入ると難しいこともなんだか霞のようになってしまいます。社会に出る皆さんにとって,だんだんと,しんどく,つらいこともあるでしょうが,たまには湯にでも入って頭をさらっとしてみてください。そうすると考える空間ができて,なにかしらゆっくりと霞の中から見えてくるかもしれません…。難しく考える必要もあるでしょうが,毎回それではつらいですよね。さらっと頭の中をさっぱりしてみて,考える時間をつくってみましょう。

温泉

2013/03/21

鶉野飛行場の地下防空壕

 鶉野飛行場の存在を知ったのはもうだいぶ前になりますが,飛行場の滑走路を見て驚き,施設が残っていることに驚いて,その思い入れが大きくなりました。その場所は,兵庫県加西市にあります。戦時中の姫路海軍航空隊が「紫電」や「紫電改」による航空訓練も行われ,神風特攻隊として飛行訓練,練習をし,戦地に赴いた場所です。この場所には,川西航空機姫路製作所鶉野工場跡もあり,戦争遺跡としてとても貴重な空間なのです。ただ,現在は,大学敷地内や民間敷地内に有るためむやみに見に行く事はできません。中でも防衛省が管理している滑走路は当時のまま残っており,とても貴重な遺産だと言えます。

 また,近年まで水没していた地下防空壕(現在は民間の敷地にあります)も,水がすっかりと抜かれ,整備されて資料展示が行われています。こういった加西市に残る戦争遺跡は,市や県,国としても,先の大戦の記憶継承ということから,後世に残すべきとても貴重な財産といえるでしょう。このような貴重な施設の維持管理を有志の方が行っていることに頭が下がります。

 今はとても平和で想像がしにくい加西の豊かな環境や空間ですが,ほんの70年ほど前には「戦争」といった私たちが想像できないことがあり,その証人が目の前に見られる遺産,もしくは国民の財産といえるものではないかと思うのです。残っていることに文化財としても非常に貴重だと私は考えています。私の世代もそうなのですが,今の子供たちにも見てもらうことで,歴史を学ぶための貴重なものとして,大切にしたいものです。ランドスケープとして何ができるのか,自問自答を繰り返しています。
 
とてもとても重いテーマです

2013/03/20

加古川の蔵元見学


 加古川に唯一の蔵元の見学会に行きました。小さな蔵元ですと蔵元さんは謙遜されていましたが,建築物も大きく立派なものです。地域に溶け込んだ空間で,重厚な木造建築物が存在感を醸し出しています。だいぶ昔のことですが,大正時代,天皇陛下が陸軍演習の際に,この蔵元さんの所でご休息されたそうです。陛下のお座りになられた当時の椅子などもあり,その建築空間だけではなく,内部の要素も重要なものだと実感しました。
 
盛典
 

2013/03/16

朽木の安曇川


 今日は,安曇川の朽木にてヤマメとイワナの解禁日です。解禁日に初めて行ってきました。思っていたよりもヤマメが多く釣れたので,楽しい1日でした。

 生き物を見てみると,サシバの飛翔が見られ,カワガラスがせわしく沢の間を動き回る光景を見て,春らしいと思いましたが,まだこの朽木には雪が残り,少々寒く感じ,もう少し春は先のような感じも受けました。とはいえ,帰りにはムササビも見ることもでき,生き物と接することのできた充実した日であったと思います。

まだ雪が残ります

2013/03/13

万博公園のツグミ

 大阪吹田市にある万国博記念公園で調査をしていますが,この時期,ツグミが多く確認できます。公園の中のそこかしこでツグミが,歩く,ジャンプする,飛ぶといった様々な行動が観察できて賑やかです。いつも公園内に多く生息しているハシボソガラスやハシブトガラスより,存在感が高いかもしれません。

ツグミです

2013/03/11

府立植物園のエナガ

 この時期,葉の落ちた疎林のある府立植物園には,多くの鳥類が観察できます。今日の昼休みに見に行きましたが,カラ類の混群がたくさん確認できました。シジュウカラが最も多くみられるのですが,それに引けを取らないのがエナガです。綿毛のようなとてもかわいらしい鳥で,見ていて飽きません。

 既往研究においても,カラ類に関する研究は,たくさんされています。身近な鳥であるからかもしれません。この時期,街中でもよく見かける鳥たちです。


エナガです

2013/03/07

八坂の庚申堂

 京都の東山に庚申堂があります。日本三大庚申だそうです。見るからに鮮やかな「くくり猿」が目につきます。京都の歴史の街の中に溶け込んでいる光景です。
 
鮮やかなくくり猿です。