2019/10/28

竜山石採石場の景観

 院生の実習で国史跡「石の宝殿及び竜山石採石遺跡」へ高砂市教育委員会の方と一緒に回りました。ここの史跡,私が大手前大学勤務時代から関わってきた史跡ですが,変化し続ける景観です。それは竜山石の採石が今でも行われていることが大きいのですが,それ以外にも植物の伸長などもあり,徐々に変わっています。史跡の本質的価値の部分である石の宝殿は変化しませんが,それでも植物や風雪によって少しずつ変わっていく様は,景観として重要な要素だと思っています。山陽新幹線車窓からでも眺められるこの採石場ですが,様々な角度から見られるこの風景,景観が大変面白い場所で,日本でも珍しく思える景観の一つではないでしょうか。
 高砂市の市民の皆さんにとっても,国史跡になったと言う事も有りますが,そもそも象徴的な景観の一つだとおもいます。これからどう整備を進めるのかが課題ではあるのですが,多くの皆さんに見てもらいたい景観です。

※この国史跡「石の宝殿及び竜山石採石遺跡」は立ち入り禁止の場所が多くありますし,私有地の場所が沢山ありますので,指定された場所以外に侵入は出来ません。見学の際は諸規則を必ずお守りください。

石切り場の景観