2011/06/19

四条大橋からの床風景

 京都四条大橋から鴨川を眺めるとたくさんの床が連なっているのを眺めることができます。京都の夏の風情が垣間見ることのできる一つの風景です。床を使うと、川面から流れる風が心地よく、とても緩やかな時間を、お店によっては過すことができます。夜、京都の街の中の光が、川面にふらふらと映りこんで、それが時間と川面の風と相まって、とても緩やかな気持ちにさせることもできます。「時間を得る」、「風景を身近にする」といった事かも知れません。昼間の床は、夜の人出にそなえての静かな時間といった感じでしょうか。

 「風景を切り取ること」は、身近な素材でいくつでも体感できそうです。風景を切り取る、風景・景観を得ることは、時間を得ること、ある時間を得ることにもなるではないかと考えています。風景・景観、研究をしていく中で、既に見えてくるものだけではなく、時間のように見えないものも、ある別の視点から連想すれば、形が出来つつあるような気もします。この床の風景から何かしらの視点が見られそうです。

鴨川の床