2013/08/28

環境共生の演習

 昨日,一昨日と淡路島と京都で大学の演習を行いました。淡路では景観園芸学校の大藪崇司先生にお願いして園芸学校とその周辺を。京都では下鴨神社の糺の森にて,近畿大学で教えられている田端敬三先生に森についてのお話をお願いしました。

 学生の演習はいつも頭を悩ませます。何をどう伝えるのかが難しい所ですが,ランドスケープ学,景観生態学を指導する中で,やはり思うのが「現場」で行うことの良さです。卓上の講義ももちろん必要ですが,現場での指導も必要だと思っています。実際物を見る目を養っていくことが大切です。

 今回は,先週末の天気のおかげで,淡路,京都ともに動きやすい気温と湿度でしたので,良い演習日和だったと思います。淡路では遠く紀淡海峡や周辺の里山も見ることが出来ましたし,糺の森では社殿の裏の森に入れて頂きました。学生の皆さんにとっては良い視点が増えれたのではと思っています。


淡路景観園芸学校からの眺望です
糺の森の中です

2013/08/17

大文字の送り火と文化

 今年も家の近くから大文字の送り火を見ました。通りで手を合わせているご高齢の方々の後姿を見ると,この大文字が京都の文化を長く長く継承しているのだと実感します。今年もご先祖様を送ったのだなと何となく思えました。

 長い時間をかけて引き継いでいる文化は,とても大切です。その文化を絶やすことはその国の文化を無くしてしまうことになります。大文字の送り火のように多くの人にとって維持される継承文化は,地元も観光客の方々も目を向けることが多いと思いますが,地方の文化を守っていくのは,今の日本において,徐々に厳しくなっているような気がします。私も今日,田舎のお墓参りに行って,山のお墓から集落を眺めてふと思いました。「人が少なくなったこの場所の文化はどうなっていくのだろうか…」と。若い人がどんどんいなくなっている場所の文化は,記録保存だけでも何とか残すのが,精一杯かもしれません。

通りの大文字。町にとけこんでます。

2013/08/08

IGU 2013(京都国際地理学会議)の参加

 現在,京都国際会館で,IGU 2013が開催されています。大学の研究室を出て30分程度で会場に行けるので,とても便利です。国際会議がこんな近くで通えるのは助かります。今回は連名でのポスター発表ではあるのですが,それよりも参加によって色々と学ぶことが多々ありました。

 私自身はランドスケープを研究していますので,「地理学」という概念が今回の会議参加でだいぶ変わったような気がしています。良い経験をさせてもらったと思います。84日から開催されたこの会議もいよいよ明日9日で終わります。来年はポーランドで行われます。

国際会館入口です
Biogeography and Biodiversityのセッション風景です