2011/07/27

北京の街・王府井の夜景

 北京に来て、とてもきれいだと思える風景が幾つかあります。昼間の風景もきれいなのですが、日が暮れてそんなに間のない時間帯の風景もきれいに街を見せてくれます。王府井では、オレンヂ色のライトが少し多く感じられますが、それがこの通りの色を醸し出しているような気がします。徐々に藍色が広がり、その中にオレンヂ色の小さな点が存在感を表していきます。この時間が変化していく様、私は、とても好きです。

 中心繁華街から北側が若干、喧騒から少なくなっていく場の空間は、ゆっくりとした時間が流れていくようです。そのような場所で見る光は、とても美しく見られます。この大通りの中心辺りにある王府井天主堂は、重厚で、この通りの雰囲気に対して醸し出す演出をしているように感じられます。

 街の顔とはなんでしょうか。造園、通り、建築などの物理的なものに加えて、空気や風、におい、色、そして時間・歴史など様々な要素があってこその街の顔です。風景、景観を見ていく場合、様々な要素が折り重なることで、街の風景が出来上がっています。新しい街も古い街もそれぞれに時間を経ている、これから経ていく。そういったことを考えると、街の風景や景観は、私たちが思っていないような方向性へもいく可能性があるということです。もちろん、今までの形を変えずにそのままで残るものもあるでしょう。

 様々な国内外の街の中でその顔はどう変わっていくのか、訪れるたびに少しづつ変わっていく街の雰囲気を見ていくのも楽しいかもしれません。


王府井の夜景
王府井天主堂