2011/07/04

圓教寺での古い庭の調査

 姫路にある書写山圓教寺の旧坊院において、庭の復元をしてみようと調査を始めました。大手前大学史学研究所による圓教寺調査プロジェクトの一環です。私の所の京都府立大学の修士1年生のゼミ生にも参加してもらい、ランドスケープ・造園学としての空間を見て、調査手法も学んでもらいました。

 圓教寺では、かつて数多くの坊院があり、廃坊院や場所を移転した坊院など数多くあります。庭に使われていた石もその多くは、移転の際に新たな場所で庭石として使われているようです。その中でも、移転しても打ち捨てられている庭石の位置を調べ、その配列を確認し、発掘をしないでの簡易調査が出来ればと思い始めたものです。

 気温は、そう高くはなかったのですが、湿度が高く、集中力が途切れます。1日できた場所は1庭を簡易測量しただけでした。これから、庭の復元想定図を描く作業になります。この場所に、本堂などの建築物があり、そこから見る庭の空間はどういった感じだったのだろうかと考えると、何か見えてくるような気がします。幕末に有った坊院で、お寺の人や訪れた人がどのように庭を眺めたのだろうかと考えながら、復元していこうと思っています。

簡易計測の風景