2011/07/23

鴨川の植生調査


 大学院2回生のゼミ生が鴨川流域にて植生調査を進めています。Braun−Blanquetの植物社会学的調査を進めていますが、この夏の時期の河川敷調査は、直射日光下のため、4か所16コドラート程度で、さすがに終了です。実はもっと調査をする予定でしたが、やはり昼の暑さにはかないませんし、熱中症になりそうでした。河川敷で日陰がない分、直接的な日光の強さを、そういえば、最近あまり当たっていなかったと思いましたが、短時間でこの太陽に当たるのはもう十分だと思いました。暑さには、敵いません。

 河川敷での植生は、場所によって変わってきます。景観の要素でもある護岸や道路、その周辺域の景観要素と植物の種類の関係を考えていくには、この鴨川はうってつけのフィールドですし、京都の街中を流れながらも大学の横にあることは、調査を進めるゼミ生にとってもフィールドが近い分、やり易いのではないかと思います。京都らしい研究を担当のゼミ生は、良く選んでくれたと思います。

 調査の合間には、鴨川の水が冷たく、とてもこの夏の暑さの中で、なんとも気持ちがいいものだろうと、実感しました。都市内に流れる水の大切さをつくづく思う瞬間です。足元にはカワヨシノボリ(Rhinogobius flumineus)やカワムツ(Zacco temminckii)などが逃げる姿も見かけます。生き物の多い空間です。7月末から高大連携で、高校生と鴨川で調査が始まります。植物や水生生物、水質等を調べて考えてもらおうと思っています。都市の生態系を学んでもらえたらと思っている所です。


ウェーダーを付けて調査です
植物の種の確認です