2011/07/09

北京の街・四合院の空間

 北京の胡同になる老舎記念館の入口です。故宮の東側にあります。北京再来訪は、2001年以来ですので約10年ぶりです。最初に北京を訪れたのは、1992年でしたので、約20年前になります。北京には、何度も来ていますが、今回の訪問で、街の感じが大きく変わったと実感しました。もちろん、ビルのような大きな建造物もそうなのですが、伝統的な四合院の建築の空間が少なくなっているような気がしました。

 四合院建築自体、現代の生活に対しては、適合していないのかもしれません。しかし、四合院もあることによって古都らしい空間を醸し出している北京市内の風景が、四合院の減少で、なんだか古都らしい風情が無くなっている気がしました。減少や建て替えによる京都の町家と同じような感じかもしれません。

 ただ、見学をさせてもらった限りでは、現存している四合院建築も相当数傷んでいるようです。これも京町屋と同様だと思います。外からの見学者が入れる建築は、きれいに整備されていますが、人が住んでいる四合院は、やはり壁や屋根、扉などがひどい状態のものも見受けられました。

 今後、北京市がどう取り組んでいくのか、出来れば現状をうまく直しながら住めるようにし、今までの空間を維持できれば良いなと思います。

胡同の中の四合院入口