2011/08/01

北京の街・故宮横での釣り風景

 故宮には大きく堀により囲まれた場所があります。そこには、魚が生息しており、覗くと魚が泳いでいるのを見ることができます。日本のタナゴやカワムツ、フナ、コイのような感じの魚です。そこで、釣りをしている風景を見かけました。私が北京へ初めていったのは1992年です。その時もこういった風景を見ましたし、北京へ来るたびに見かける風景です。

 私も釣りが好きなので、いつものように、しばらく見てしまいました。この場所は多分、釣り禁止になっても、釣りをする人の風景は変わらないのだろうと思います。ちなみに、現在でも釣り禁止看板は出ていますが、皆さん意に介さない感じです。悪い意味ではなく、これは人の緩やかな文化なのかもしれません。

 92年当時と違っているのは、自転車だったのが電動バイクに乗って釣りに来ていたり、釣り道具が新しいものになっていたりと、来るたびに徐々に変化してきていることです。街の変化は、建物だけではなく、こういった小さいことからも見られます。ちなみに、釣った魚は食べるそうです。この時つられていたのはカワムツ(Nipponocypris temminckii)でした。どう食べるかは聞きませんでしたが、普通に食べると釣り人は言っていました。

 釣りの写真を撮るのは、私だけではなく、イタリアの女性も撮影をしていました。興味があるのでしょう。こういった光景は、人の生活の一端を垣間見られる風景である気がします。釣りは文化ですし、どれくらいの人がここで釣りをしてきたのか、北京の街の文化の中に溶け込んでいる緩やかな時間を私に見せてくれました。

写真を撮る人と釣りの風景