2011/08/05

高大連携での演習・京都御所の調査

 京都市の中心部に国民公園の京都御所があります。そこは、京都市街の中に緑の空間が広がっており、私たちにとっても生き物にとっても、心地よい良い場所を提供してくれています。今回は、ここで高大連携の演習場所としました。御所の緑が生き物にとってどういった空間をもたらしてくれているのか。都市にとっての御所の緑はどういった位置を占めているのか。演習に参加している洛北高校の生徒さん達に、こういったことを考えるきっかけを持ってもらうために、野外での実際の状況を見てもらいました。

 今回の演習では、都市生態系の中での緑の存在の重要性について学んでもらえたと思います。今まで学んできたことについて、御所の緑と糺の森の緑はパッチとして空間が構成され、鴨川や高野川もパッチであったり、コリドーであったりと、生き物の生息できる場を提供し、それがどういったつながりで「京都」の町を構成しているのか。そして、生き物はどうやってこれらの空間を活用し、生態系としてサイクルが動いているのか。そういった点を今回の演習で学んでもらえたらと思っていました。

 今回で高大連携の演習は、最後となりました。1週間の期間で、長かったような、短かったような、充実した毎日だったような気もします。私自身も、高校生の生徒さんへの演習と講義の中で、良い話ができたのではないかと思っていますし、逆に教えられることもあり、とてもよい経験だったと思いました。

京都御所での演習光景