道路の横にある商業・住居施設の中でも表参道ヒルズの景観は、樹木の高さを超えないように作られています。こういった取り組みは、街路樹の在り方を考えるうえで、とても重要な点です。街路樹の高さを超えない建築構造物のあり方は、ある意味、人間のスケールに近いのかもしれませんし、心地よく視野の中に入ってくると思えます。この建築のデザインについては、様々な人の意見はあるでしょうが、私は、すっきりとしたこの表参道ヒルズのデザインが、地域に溶け込んでおり、好きなデザインの一つになっています。
デザインは、単体ではなく、その周りも考える必要があります。特に、公共的な空間ではなおさらです。この表参道は、視野に入ってくる緑の容量であったり、その樹木の高低差であったり、樹木と建築、緑と素材など、とてもよい空間を相乗効果で作り出している「場」といえるのではないでしょうか。
建築とケヤキ |
建築とケヤキの高さ |