2年前に京都に移り住んで間もなくの頃から、住まいのある西陣より、歩ける範囲で行ける古い一軒の喫茶店へ、ちょこちょこ行くようになりました。もちろん、今でもゆっくり落ち着かせる必要のない場合、シアトル系のコーヒーショップはよく利用しています。しかし、そういったコーヒーショップではなく、この写真の喫茶店へは、時間があるときに行くことが多くなりました。京都へ来てからですが、お店を使い分けています。
写真のお店にくると須磨や神戸元町の喫茶店で感じた子供の頃の雰囲気を思い出させてくれます。そして、このお店へ行くと気づかせてくれることがあります。それは、喫茶店ですから珈琲を飲むことは大切な点ですが、それよりも、時間を楽しむことがとても大切なんだと気づかせてくれている点です。これは、自分の生活の時間を考えさせられるような気がしています。チェーン店では、人の動きが落ち着きません。お客さんが入れ替わり立ち代わりで、ガサガサしています。それは、人の生きていく時間の中で追いかけられるような気もするのです。それはそれでいいのですが、反対に「ゆっくりする」といったことは喫茶店だから出来るのかもしれません。
単に珈琲を飲むことと時間を楽しむことだけなのですが、それだけの時間の流れの面白さを提供してくれる様は、古い喫茶店の力かもしれませんね。
古い喫茶店です |