2011/09/16

北京の街・胡同の緑の使い方

 胡同では、いろいろな緑の使い方を見ることが出来ます。写真は、そのうちの一つの形態です。色々な状況下でも人は緑を置くことをするのだなあと思いました。緑が人を引き付けるのかもしれません。ちょっとした空間に置く鉢植えの緑は、その鉢の中では大事にされていると思いました。周りは気にしません。「とにかく緑を置きたいんだ」といった気概を、その胡同にある家からひしひしと伝わって来ました。

 このような感覚での似た風景は、東京でも見ることが出来ます。私が東京の亀有に住み始めた頃、綾瀬や亀有界隈をよく散策していました。また、職場は下谷にあったので、谷根千界隈もよく歩いていました。そういったときに、「とにかく緑を置きたい」、「緑を植えたい」といった気概を感じる光景をいくつも見ました。洗面器や発泡スチロール、古いシステムキッチンなど「土」が入れられるものであれば何でも植物を植えていました。人の緑への思いを色々と考えさせてくれます。

 北京の胡同の中でも、東京の下町でも「緑」が好きなのは皆同じだと思いました。こういった光景は、私にとってとても興味深いですし、見ていて楽しい光景です。この光景は、緑化デザインの中で、ある意味、完成された美しさがあると見るたびに私は感じます。

緑の使い方