2011/12/13

賀茂川のスズメたち

 北大路橋を渡って、植物園側にある半木の道(なからぎにみち)の入り口に付近で最近、スズメたちが多く群れています。枝垂れ桜の樹にぶら下がっている光景や車停めにいる光景を最近見かけるようになりました。冬のこの時期、以前は、近くの町家の緑にあふれた庭の樹木に多くが「福良雀」の状態で群がっていました。そして、延々とスズメ同士がちゅんちゅんと話している光景がとても賑やかなものでした。

 その家がつい最近、売り出されて、その後、庭の樹木たちも切られ、本当の更地になってしまい、初めてその緑にあふれた庭の空間が、周りに色々な影響を与えていたのではないかとスズメたちを見て思いました。緑の空間がなくなって、スズメたちは居場所を変え、今の場所に落ち着いたようです。環境デザインの学科で教えていることを考えていくと、周辺への波及も考えた空間計画も必要だとつくづく思います。

 日中だけですが、騒がしく話しあっているスズメたちの声が、冬の寒い時期の凛とした空気の合間を少しだけ緩やかな空間をつくってくれているような感じを受けていました。

ふくらすずめ