2015/06/27

晋江市安海鎮の白塔と再開発

 五層六階,約22mにもなる塔です。この安平橋(安平桥)の入り口にあったものですが,年代はよくわかっておりません。まだちゃんと調査がされていないそうです。横にあるお寺には,橋を護衛する2体の護橋将軍の石像が無造作に置かれていましたが,この像の年代が宋代に造られたそうですので,それよりも古い塔だというは聞きました。

 この塔の周辺は今まさに再開発がされており,荒涼とした光景が見られます。白塔が橋の起点だったはずのこの場所も再開発で何とも心寂しい光景になっています。夕方に訪れて見たのでなおさらそう思うのかもしれません。この安海鎮は古い歴史を有している町であるのに,経済的な理由から再開発を急ピッチで進められている暴挙として良い例です。本来なら,高層建築物を配するのではなく,白塔を中心としたかつての歴史文化城市を復元した方が良かったのにと思いました。この時代になっても,まだこういった,自身の歴史文化を軽く見る開発があることに私は残念で仕方がありません。中国での経済的なサイクルの重要性は大変理解できるのですが,一度壊した歴史文化の空間を戻すのは,不可能に近いので何とも言いようがないのです。

 こういった事例が少なくなっていけばいいのにと,この光景を見て思いました。

実はもっと荒涼としてます