2015/06/14

厦門の空間 1 建築とのせめぎあい

 国立華僑大学の最も高い主塔から眺めさせてもらった東側光景です。大学敷地であるはずの空間に,人が住んでいます。この建築群は,見た目に古く見えますが,実際はそんなに古い建築ではなく,50年以降のものらしく,今も勝手に新築されているようです。この空間には,既に建設する予定の棟が青写真として作られているのですが,人がまだ生活をしているので,中々着工が出来ないそうです。

 日本のかつてのバブル期での地上げや中国北京オリンピックの頃に行われた強制的な退去は,現在行われておりません。話し合いにより,恐らく移転してもらうことになるのでしょう。ただ,現在も人がこの敷地に来て生活を新たにする人もいるらしく,そういった点で,大変複雑です。建築のせめぎあいのような感じを受ける光景です。この空間と大学と人々の生活が,どちらにとっても良い方向になれば良いのにと思わざるを得ません。

学生の生活と人々の生活