また,近年まで水没していた地下防空壕(現在は民間の敷地にあります)も,水がすっかりと抜かれ,整備されて資料展示が行われています。こういった加西市に残る戦争遺跡は,市や県,国としても,先の大戦の記憶継承ということから,後世に残すべきとても貴重な財産といえるでしょう。このような貴重な施設の維持管理を有志の方が行っていることに頭が下がります。
今はとても平和で想像がしにくい加西の豊かな環境や空間ですが,ほんの70年ほど前には「戦争」といった私たちが想像できないことがあり,その証人が目の前に見られる遺産,もしくは国民の財産といえるものではないかと思うのです。残っていることに文化財としても非常に貴重だと私は考えています。私の世代もそうなのですが,今の子供たちにも見てもらうことで,歴史を学ぶための貴重なものとして,大切にしたいものです。ランドスケープとして何ができるのか,自問自答を繰り返しています。
とてもとても重いテーマです |