2022/04/01

気仙沼市震災復興祈念公園

 震災復興祈念公園が令和4311日に開園したと聞いて,314日に行きました。気仙沼市の陣山の上に「祈りの帆」のモニュメント,そして3つの彫刻と,亡くなった方々のお名前が刻まれた空間があります。自身も神戸での被災者だったことから,神戸の東遊園地の祈りの場とオーバーラップするのですが,この公園の存在意義はとても高いと感じました。これから色々な意見が出てくるでしょうが,私個人としては訪れて,良い公園だなと感じました。何よりも祈りの場と,それに連なるモニュメントの空間。この祈りの空間が被災者にとっては,つらい経験を改めて思い出したとしても,それをつつんでくれる公園の様な気がしたのです。

 この公園に孫と一緒に訪れていた被災者の女性に話を聞いた中でも,公園が作られてよかったとの意見が聞きけました。楚々とした高台にある祈念公園ではあるものの,気仙沼市にとってとても重要な,灯台のような公園になっているのではと強く感じました。

 被災地での震災祈念公園は東北各地に設置されています。その公園を見てきた中で,どの公園にも存在意義を感じます。その中でも,この気仙沼市の震災祈念公園は,改めて考えさせてくれる公園ではないかと思うのです。大きな公園にも多くの意味はありますが,私にはそれ以上にこの気仙沼市の公園は,震災に向き合えられる公園だと感じました。今回,調査ではありましたが,大学での講義でも伝えたいと思い,各地の祈念公園を回りました。その中でも,私にとってこの公園は,機会を作って,ぜひ訪れてみたいと唯一感じた公園でした。

彫刻は考えてもらう装置

祈りの帆(セイル)伝える意義