2013/07/20

祇園祭と日本酒

 山鉾巡行も7月17日に無事終わり,京都の町中も普段のような環境に戻ってきました。これから益々暑くなる時期になります。写真は,山や鉾が建つときに町中を歩いているときに見かけた光景です。日本酒の樽が並び,京都,日本らしい光景だと思いました。日本酒は,国家戦略の政策でも國酒を推進しましょう(Enjoy Japanese Kokusyu(國酒を楽しもう)」プロジェクト)と言われていますし,奉納する際には欠かせないお酒にもなっています。祇園祭にはとても似合っている光景だと思いました。日本酒は伝統が長く,日本を代表するお酒ですし,祇園祭も日本を代表するお祭りです。これらは,日本の文化や伝統が作り出しているともいえるのではないでしょうか。

 特に,京都市では,乾杯の際は日本酒でとの条例(京都市清酒の普及の促進に関する条例)もあることですし,伝統的な京料理などの食事にも供されやすいものであるので,奥の深い飲み物だといえます。また,伏見など日本酒の蔵元も多いことから,京都は日本酒と縁が深い町です。そういった点を踏まえてみると,町中にあるこの樽は,山や鉾の横にあるものの,存在感ある「日本酒樽」だと思えます。町家景観,祭り環境の中の大きな要素です。ふと見る景観の要素の中にもたくさんの意味が含まれます。それらをゆっくり紐解いていくと歴史性やその思いなども見えてきます。ランドスケープを学ぶ上で,物を見つめていくことは大切ですね。

町中に樽が並びます