2013/06/10

京都の近郊農村での鳥類調査

 京都の北西辺りを中心として,現在,ゼミ生がこの地区で鳥類調査を進めています。調査指導で一緒に行くのですが,洛中からほんの少し離れた空間に,豊かな都市近郊農村が美しく存在しています。ここは,歴史的風土特別保存地区として規制がある地区であり,農の要素が美しく存在しています。農業用水路や田の法面,畦端,農道に至るまで美しい空間です。私が学生時,兵庫県の稲美町や神戸の農空間の調査してきた場所と比較すると,神戸市西区の空間に近い気がしました。

 こういった農の空間の存在は,今まで以上に重要になってきます。これからの生産緑地法の問題のことも考えると,生産だけではない重要性を考えることが,とても大切だと実感しています。都市の無秩序な開発の防波堤の役割を今まで担ってきたことを考え,加えて,これからの農地の方向性を考えると,生産だけではないことを十二分に理解しなくてはなりません。生物多様性国家戦略や生物多様性条約も十分対応できる空間をこの農地はまかなってくれているのです。

 そうはいっても,この農空間,久しぶりに楽しい調査フィールドだと思いました。鳥類も数多くみられ,この調査結果の楽しみな近郊農村です。

調査での木陰はありがたいです