2013/04/05

キャンパスのソメイヨシノ


 今,キャンパス内のソメイヨシノが散りかけています。空の青さとその夕日の光が,散りゆく桜の花びらに反射してきらきらと周りを明るくしています。今日のこの青空は,このソメイヨシノの花を,きれいな青いキャンバスとして描かせてくれている最後の日かもしれません。というのも,明日は嵐だそうで,一気に花が散り,その次の日には,淡い紅色の点描の敷物のような空間変わってしまうのだろうと思います。

 実は,この桜の木,それなりに大きく,そして毎年きれいに咲かせてくれているのですが,残念なことに,これで見納めです。整備工事の関係で花が散ったら伐採されるそうで,残念で仕方がありません。造園,ランドスケープに携わっている者として,成長し,元気でいる木が切られるのは,言いようのない気分になります。木の成長には時間がかかりますが,切るのは一瞬です。ランドスケープの仕事は,20年,50年,100年先を考えての仕事になります。せめて,このソメイヨシノの切られた後の空間が,学生たちにとってもよい空間になり,そのデザインが長い年月に耐えられるよう願わざるを得ません。

桜と重機