2023/01/17

南天と場

 新年に入りましたが,旧暦の春節の前。仕事の帰りに,大津市にある圓満院の名勝庭園を見たくて訪れました。三井の名園と言われる庭に行き,京都御所から移ってきた宸殿に向かいますが,その途中で南天を壺に活けているのを見ました。南天は,良く難を転じて・・・と言われる縁起の良い植物で,私は南天を寒い中で見ると,お正月を彷彿とさせてくれます。この寒い時期に赤い実を見せてくれる植物は幾つかありますが,中でも南天は良く目立つ植物ですので,意識が行ってしまうようです。庭園を見るために通る場で大壺に活けてある南天は,存在感を保ちつつも邪魔にならない雰囲気を持っており,とても良い雰囲気を醸し出してくれています。

 植物を活けるといった,ちょっとしたことで,その場の雰囲気が大きく変わります。空間をどう活用するのか,感性が大きく関与することにもなりますね。空間の場をどうするのか,景観を学ぶことの大きな点かと思います。

大壺と南天